４日間だけ。【まふまふ】

いちにちめ ページ3

今日は、朝起きたらなんだか身体がだるくて、

まずいと思って熱を測った時には、もう38度近かった。

...仕方ない。病院へ行くか。

昨日はニコニコライブだったから、少しはしゃぎすぎてしまったのかもしれないなぁなんて思いながらゆっくり歩いていると、家の近くにある大きめの病院についた。

うぅ...早く中に入ろう。

＊

診察が終わって、後は薬をもらって帰るだけ...という時だった。

診察室を出ると、すぐに僕の視界に飛び込んできたものは、

なにかの楽器の箱...たぶん、クラリネットだと思う...を抱き抱えながら、

泣いている、少女だった。

...妙に気になってしまって、自分の体調が悪いのも忘れて声をかける。

まふ「どうしたの...？何か、あったの...？」

...ていうか、これじゃあまるで僕が不審者みたいじゃないか。

声をかけてから気付くも、もう遅い。

でも、少女は楽器の箱にうずめていた顔をあげて、僕にこう答えた。

A「私...交通事故に遭って...もう...クラリネットが吹けない...！」

そういって止めどなく溢れる涙を流すAちゃんに、

不謹慎かもしれないけれど、

僕は、心を奪われた。

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