新・信長公記〜クラスメイトは戦国武将〜

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side みやび

　『武田！！っ…』

Aさんがこちらに走ってきて教室に入ると丁度家康くんが出ていこうというところで

徳「A。ゴミとは関わるな、汚れるぞ」

Aさんの手を取り教室を出ようとしますがその手は勢いよく振り払われるのでした

　『汚れているのはそなたであろうっ…気安く名を呼び触れるでないっ…』

そしてAさんは武田くんに駆け寄り、家康くんは顔にシワを寄せ去っていきました

　『武田、わかる？』

み「Aさん…」

　『意識がない、息はしてるから気絶してるだけね。保健室に連れて行く』

上「一緒に行こう。1人じゃ運べないだろう？」

　『助かる。秀吉殿、これお使いになって。手当してあげられなくてごめんなさいね』

Aさんが恐らく保健室から持ってきたであろう消毒セットを秀吉くんに渡すと、3人は教室を出ていきました


-保健室にて-
side 上杉

上「勝手に物を出して大丈夫なのか？」

武田をベッドに降ろしているとAちゃんが手当ての道具を物色し始めたのだが肝心の先生がいない

　『今日は先生いらっしゃらないみたい。さっきも来たけど不在だった。応急手当くらいできるから安心なさい？笑』

上「頼もしいな笑」

そして手際のいい手当がなされたのだった


上「秀吉に加勢してたんだね」

　『喧嘩ができないのはわかってたからね笑』

上「Aちゃんの強さは承知してるけど、心配したよ？」

　『ナメられちゃ困るわよ？笑』

上「いいや笑 凄いよ。さっきも、僕を含めて誰も動けなかったのにAちゃんだけは家康に反発して、そして迷わず武田に駆け寄った」

　『謙信殿は武田を運んでくれた。私1人じゃ気を失った厳つい男は運べなかったわ笑』

上「はは笑」

　『笑笑

…やっと調子が戻って来てたのよ』

上「…そうだね」

　『またあの憎たらしいガキんちょが帰ってきたって安心してたら…』

上「酷い言い様だな苦笑」

　『だってそうでしょ？初めての会話が“どけ、女”よ？』

武田の無礼話でしばらく笑い合った

　『綺麗な顔に傷作って…顔は良いんだから守りなさいよバカ』

と武田を見つめるその眼差しはとても優しいものだった

　『こんなこと言ってたって武田に言わないでちょうだいね？笑 起きてたら絶対言ってやらないから笑 ちなみに私は謙信殿のお顔も好きなのよ♪』

上「おぉ？顔だけか？笑」

　『だけな訳ないでしょ？笑』

上「ハハッ笑 あまり期待させない方がいいよ？」

　『何のこと？』

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