八百万家の天狗系執事さん (ページ16)

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Aside

先生は拘束具と体術を巧みに使い敵を倒していく。

『なるほど、ゴーグルにより上手く目線を隠しているのですね

そのせいでヴィラン達の連携が遅れている…』

緑谷「すごい…！多対一こそ先生の得意分野だったんだ！」

飯田「分析してる場合じゃない！早く避難を！！」

？「させませんよ」

避難を開始したその時、僕達の前に黒モヤのヴィランが現れた。

？「初めまして、我々は敵(ヴィラン)連合

僭越ながら…この度ヒーローの巣窟、雄英高校に入らせて頂いたのは……

平和の象徴オールマイトに息絶えて頂きたいと思ってのことでして

本来ならばここにオールマイトがいらっしゃるハズ…ですが

何か変更があったのでしょうか？まぁ…それとは関係なく……

私の役目はこれ」

と、モヤが僕達を包むように広がった。

ゴウゴウと音を立てる荒々しい暴風。

肌や地面に叩きつけられる激しい大雨。

『おやおや、これは盛大なお出迎えで…』

どうやら暴風・大雨ゾーンに飛ばされたらしい。

吹き荒れる雨風の中ヴィラン達が僕を取り囲んでいる。

「よう、悪いが嬢ちゃんには死んでもらうぜ！」

「へっへっへっ、恨むならヒーロー科を選んだ自分を恨みな！」

＿＿『散らして嬲り殺す』

生徒を散り散りに飛ばし、待ち構えているヴィラン達が叩くという作戦なのだろう。

だが、生憎近くにクラスメイトの姿はない。

同じゾーンにいたとしても距離があるのだろう。

あぁ…お嬢様は大丈夫でしょうか……

お嬢様が強いのは分かっているがそれでも心配で仕方ない。

団扇を懐から取り出す。

『申し訳ありませんが貴方方にかまっている暇はありません

恨むなら此処へ来た自分を恨んでくださいまし』

この人数なら吹き飛ばした方が早いでしょう

団扇を数回大きく振るう。

瞬間、吹いている暴風の勢いを超える風が巻き起った。

「ぎゃぁぁああ！？何だこれ！？」

「ふ、吹き飛ばされる！！」

『ふふっ、ただの竜巻(・・)ですよ』

ヴィラン達は汚い悲鳴を上げながら竜巻に巻き込まれていく。

『心配せずともその程度の高さから落下したところで死にはしません。

中傷程度で済みますのでどうぞ御安心を』

吹き飛ばされるヴィラン達にいつものように胸に手を当て笑みを浮かべた。