八百万家の天狗系執事さん (ページ14)

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Aside

13号「皆さんご存知だとは思いますが、僕の個性は“ブラックホール”

どんなものでも吸い込んでチリにしてしまいます」

緑谷「その“個性”でどんな災害からも人を救い上げるんですよね！」

何人かが緑谷様の言葉に頷いている。

なるほど、救助に特化したヒーローなのですね

13号「ええ……しかし簡単に人を殺せる力です。皆の中にもそういう“個性”がいるでしょう

超人社会は“個性”の使用を資格制にし、厳しく規制することで一見成り立っているようにはみえます

しかし、一歩間違えれば容易に人を殺せる“いきすぎた個性”を個々が持っていることを忘れないで下さい」

確かに僕を含め皆さんが持っている個性は容易に人を殺すことが出来る。

どんな没個性も使い方を少し変えれば凶器になる。

実際に個性を使った犯罪があり、それを対処する警察やヒーローがいるのが現実だ。

13号「相澤さんの体力テストで自身の力が秘めている可能性を知り、オールマイトの対人戦闘でそれを人に向ける危うさを体験したかと思います

この授業では……心機一転！人命の為に“個性”を使いましょう

君達の力は人を傷つける為にあるのではない。助ける為にあるのだと心得て帰って下さいな

以上！ご清聴ありがとうございました！」

麗日「ステキー！」

飯田「ブラボー！！ブラーボー！！」

先生の演説が終わり、周りから拍手と好評の声が飛び交った。

僕もその一人だ。

こういう先生がいるからこそいいヒーローが育つのだろう。

相澤「そんじゃあまずは……」

いよいよ訓練が始まるという時、突然中央の噴水の方から殺気を感じた。

黒い何かが見える。

アレはなんでしょう……？モヤのようにみえますが……

そのモヤはどんどん大きくなっていく。

その時、相澤先生が鋭い声で叫んだ。

相澤「一塊になって動くな！！

13号！！生徒を守れ！！」