狼少女の廻廻奇譚弐【呪術廻戦】 (ページ5)

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Aside

ガコンと音がして自販機からジュースを取り出す。

真希先輩にパシられ、僕達は高専内にある自販機へと来ていた。

釘崎「自販機、もうちょい増やしてくんないかしら」

『無理だろ』

伏黒「入れる業者も限られてるしな」

ﾊﾟﾝﾀﾞ「あり？一年ズは？」

真希「パシッた」

それを聞いて心配そうな顔をするパンダ。

ﾊﾟﾝﾀﾞ「大丈夫か？」

真希「3歳児じゃねーんだ。お遣い位出来んだろ」

ﾊﾟﾝﾀﾞ「いや、そうじゃなくて

今日だろ、京都校の学長が来んの」

「交流会の打ち合わせ」と言うパンダにハッとする真希。

ﾊﾟﾝﾀﾞ「特級案件に一年派遣の異常事態、

悟とバチバチの上層部が仕組んだって話じゃん

京都の学長なんてモロ、その上層部だろ

鉢合わせでもしたらさァ」

真希「標的だった一年…虎杖は死んでんだ

恵達を今更どうこうするつもりもねぇだろ

京都のジジィだって表立って騒ぎは起こさねぇって」

「心配ない」という真希。

ﾊﾟﾝﾀﾞ「教員は立場があるけど、生徒はそうでもないよな」

その言葉に黙ってしまう真希。

心当たりがあるようだ。

真希「来てるって言うのか、真依が」

ﾊﾟﾝﾀﾞ「憶測だよ。打ち合わせに生徒は関係ないからな

でもなァ、アイツら嫌がらせ大好きじゃん」

Aside

パンダの予想は的中する。

三人の前には真希と似たショートカットの女子生徒、大柄で顔に傷のある男子生徒が立っていた。

伏黒「なんで東京(コッチ)にいるんですか、禪院先輩」

釘崎「あっ、やっぱり？雰囲気近いわよね」

「姉妹？」と聞く野薔薇に頷く。

真依先輩は真希先輩の双子の妹だ。

真依「嫌だなぁ、伏黒君

それじゃあ真希と区別がつかないわ

真依って呼んで」

禪院真依(ぜんいんまい)＿呪術高専東京校二年

東堂「コイツらが乙骨と三年の代打…ね」

東堂葵(とうどうあおい)＿呪術高専東京校三年

真依「アナタ達が心配で学長に付いて来ちゃった

同級生が死んだんでしょう？

辛かった？それともそうでもなかった？」

『……何が言いたいんですか？』

からかうように言う真依先輩に空気が冷えていくのを感じた。