狼少女の廻廻奇譚弐【呪術廻戦】 (ページ13)

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吉野side

吉野「……一緒にサボる」

考えた末、男子高校生とサボることにした。

『なら、お前の行きたい所にしようぜ』

吉野「でも……」

『遠慮すんなって』

吉野「……じゃあ映画館に行きたい」

『よし、決まりな！つっても映画の事はよく分からないから吉野セレクトでよろしく』

こうして二人で映画を見に行くことになった。

『あっ、そういえば名乗ってなかったな。

僕は大神A。名前で呼んでよ』

吉野「僕は吉野順平だよ。これから宜しくA」

『うん、これから宜しく順平』

僕達は微笑みながら握手を交わした。

その日、高校生になって初めて友達と思いっきり遊んだ。

映画を見たり、Aの要望でゲーセンにいったり、リズムゲー厶やレースゲームで勝負をして遊んだ。

学校の事を忘れて何も考えずに遊べたのが久しぶりでとても楽しかった。

帰り際にAが女だと言われて驚いたのは記憶に新しい。

Aと会ってから数日経ち、一人で映画を見に来たらコレだ。

全然内容入ってこない……

本当に最後だ

そこそこの偏差値でもああいう人種はいるんだな

上映中にも関わらず喋りだした。

「＿＿？」

「＿！＿＿」

喋るな！！

それに加えてスマホを弄り始めた。

電源を切れ！！

常識皆無の行動にどんどん眉間に皺が寄っていく。

すると黒い服を着たツギハギの男の人が三人の後ろに立った。

三人は気づいていないようだ。

「君達、マナーは守ろうね」

吉野「なっ、なんだコレ………」

上映が終わり出口へ向かう途中で目に入ったのは変わり果てた三人の姿だった。

さっきの人……？

いや、こんなことが人に出来るのか？

出来たとして、それは本当に【人】なのか？

「やったのが俺ならどうする？責める？

彼らは君にとって特別だった？」

頭に浮かんだのはニヤニヤと笑いながら無理矢理虫を食べさせようとする奴らだった。

吉野「僕にも、同じことが出来ますか？」