友達認定 ページ3
*
「えー…と、お邪魔します」
というか、こんな知らない男の部屋へのこのこ入ってって良いのだろうか。
玄関に足を踏み入れると、黒い靴がバラバラに転がっている。
どうやらこの隣人は靴を揃えるのが苦手らしい。
?「何を固まっている?」
先程の声が聞こえ、顔をあげる。
…そこには中々の美少年がいた。
?「早く上がれ。僕に菓子を捧げろ」
不味いぞ、これは。
今まで会ったことのないタイプの人間だ。
お菓子渡して早く帰ろう。
「えーと、これどうぞ…」
?「?」
表示が『?』ばっかで読みづらい。
「これ渡したら帰りますので…」
?「許可しない。こういうものは誰かと食べたほうが旨い、と太宰さんが言っていた」
ダザイサンって誰ー。
?「故に二人での食事をする。何か異論があるのか」
「……はぁあ…………貴方、名前は?」
芥「芥川龍之介」
「私は夏樹Aです。年は」
芥「二十歳だ」
「タメやん…」
芥「ため?」
「私も二十です。同い年なんで敬語外していいですか」
芥「構わぬが」
「芥川さん。そういうのは友達とすることなのよ」
芥「そういうこと…とは?」
「一緒にお菓子食べたりだとか…」
芥「…僕には友と呼べる存在はいない」
「うっ…」
胸が痛い。
まぁでも…大方、この性格が原因なのだろう。
「だからって私じゃなくても…」
芥「………………!!僕、閃いたぞ!」
「え?」
芥「夏樹。貴様を僕の友に認定する!!」
…
「え?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りゃんく | 作成日時:2019年9月26日 18時