You & I (ページ4)

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04:約束ページ4

大我君は、そう言ってまた買ってやるから一緒に本屋に行こうと言ってくれた。

私と大我君はゆびきりをして約束を交わした。

本屋に行けるようにまずは退院に向けて頑張ろう。

そう思えた。

そしてあっという間に時間は過ぎてもう夕方。

大我君がもう帰る時間ですごく寂しくて。

また一人の時間に戻っちゃうんだと思うと涙が出てくる。

「たぁくん帰っちゃダメ！」

『あー、たぁくんって呼ぶってことは甘えん坊さんになっちゃったか』

そう言うと、大我君は手を握ってこう言った。

『甘えん坊なお姫様』

『俺だって帰りたくないよ、でも帰らないと母さんたちに怒られちゃうよ』

『なら、泣き止むためにおまじないしよっか』

おまじないそう言うと、私のおでこに大我君の唇が当たる。

私のおでこに大我君がキスをする、これが泣き止むためのおまじない。

小さい頃もよくこうして泣き止むおまじないをしてくれた。

『ほら、泣き止んだ』

大我君がこうしてくれると自然と気持ちも落ち着くんだぁ。

『A、よく聞いて』

『俺は、どこにも行かないよ、ずっとAのそばにいるよ』

『明日も明後日もくるから』

「うん！」

そう言って大我君は病室を後にした。

そして、言った通り次の日もその次の日も欠かさず病室に来てくれた。

でも、すごく優しくて大好きな大我君は大学生になった途端、姿を消した。

両親は、大我君がどこに行ったのか何も教えてくれなかった。

北斗君でさえも、教えてくれなかった。