君の彼氏になりたい。(4) (ページ36)

今日:31 hit、昨日:7 hit、合計:162,149 hit

＊ 30 ページ36

.

曲が終わり静まった後、
会場は大拍手に包まれた。

どこか誇らしげなスノ担の姿と、

大興奮で目を輝かせるバトクラ担。

さっきまで殺伐としていた観客の空気が、
初めて一体感を出した。

『Snow Manの皆さん、ありがとうございました！』

全「「「「ありがとうございましたー！！」」」

アナウンサーの一言に10人は締まっていた表情を緩め、深々とお辞儀をした。

「めっちゃかっこよかった…！！」
「いまの曲なんだっけ？！全然タイトルきいてなかった！！」
「あ！あのっ、EVOLUTIONって曲です！」
「ありがとうございます！」
「いえいえ、あの、スノほんとかっこいいんで…」
「ね！！もーやばい！ファンになっちゃいましたよ〜！笑」

観客席がそんな和気藹々としたムードに包まれた。

誰のファンなんて関係なく、
みんなが楽しそうにコミュニケーションをとる姿を、10人は嬉しそうに見ていた。

渡「 … … 」

目「しょっぴー、めっちゃ良かったよ」

渡「…マジ？」

「うん、めっちゃ良かった！！喉痛いなんて嘘でしょってくらい！」

渡「…嘘じゃねーし。でも、そっか」

しょっぴーは嬉しそうにニヤけると、ルンルンした足取りで持ち場に戻った。

「…なにあれ、ご機嫌。笑」

深「Aに褒められて嬉しかったんじゃん？笑」

「めめに褒められたのが嬉しかったんだよ絶対！」

目「…(前者だとおもうけど。)そーなのかもね。笑」

宮「いや俺ののど飴のおかげじゃないと困るんだけど」

ラ「舘さんに人権ないね笑」

.
.

…突如、ガンッッと鈍い音が鳴り、
キィィィンと嫌なマイクの不協和音が響いた。

向「な、ナニぃ？！」

驚きのあまり倒れ込む康二を筆頭に、みんなびっくりして音の鳴る方へ振り向く。

そこには、ステージにある音響機材を蹴り飛ばすリューキの姿があった。

その際に飛んだマイクが床に打ち付けられ、
嫌な音を立てていたようだ。

リ「…お前ら俺らのファンだろ？きめえことすんなよ」

チッと舌打ちをして、リューキはファンを睨みつけた。

スノ担と楽しげに会話をしていたバトクラ担は、
「…ごめんなさい」と悲しそうに俯き、みんな距離を取り始めた。

倒された機材を治すため、番組はCMを挟むことに…。

Aは、リューキに向かってズカズカ歩き出した。

.