君の彼氏になりたい。(4) (ページ25)

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リ「喉の調子、悪いんすか？」

馬鹿にするようなリューキの問いかけに、しょっぴーは「あ？」と低い声を出した。

リ「声枯れてるじゃないですか」

渡「…」

リ「プロとしてどーなんすか、それ」

渡「…ほんっと可愛くねえな、お前って。笑」

リ「プロ意識ないくせにAと同じステージに立ってんのって、どういう神経してんすか？」

渡「…あ？」

リ「結局あんたら9人もあいつらと同じ目でAのこと見てんじゃないの」

渡「…まって、わかんないわかんない、何の話？」

リ「… …まあいいや

ジャニーズなんか俺らの足元にも及ばないんで。メインボーカルの渡辺くんが喉不調なんて、今日は俺らとの格の差見せつける最高の機会ですね」

渡「…好き勝手うるせぇな」

怒鳴り返してやりたいが、喉にあまり負担をかけたく無い。得意そうに微笑むリューキと、その隣で慌てつつも否定はしないトーマ。

…どうしてこいつはここまで俺らを敵視する…？

ただ、喉の不調はプロとしてあってはならないことだったかもしれない。

そう思える気もして、何も言い返さずしょっぴーはただ立ち尽くした。

…そんな時。

「ちょっとちょっと！ウチのしょっぴーに何ちょっかいかけてんのアンタ！」

後ろから大きい声。

3人が振り返ると、仁王立ちしていたAがズンズンとこちらに歩いてくる。

渡「…？何してんの？」

「ほら！飲め！」

しょっぴーが話したのと同時に、Aが水筒をしょっぴーに押し付ける。

「いつものやつ！」

渡「…これ、なんで…」

「でもそれ私のだから！しょっぴー用じゃないから！しょっぴーが喉の調子悪いのなんか知らなかったからしょっぴー用は作ってきてな…」

渡「や、、なんで今日喉の調子悪いの知ってんの？今の俺らの会話聞いてた？」

「？？聞いてないけど…」

不思議そうに首を傾げるAに、「は？じゃあなんで…」と問いかけるしょっぴー。

「何年一緒にいんの！しょっぴーがいつもと様子違うことくらい余裕で分かるし！」

ギュンっ！！と。

凄い勢いで胸に矢が刺さったような感覚がする。

というか、Aと話しているといつもそうだ。

「てか…今日ずっと楽屋で喉触ってたし！喉気にしてるのすぐわかる！」

渡「…くっそ分かりやすいじゃんおれ…」

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