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渡「…くそ…っ」





イライラして、乱暴に自販機のボタンを押す。
ガンッと音が響いて、周りにいたスタッフがビクッと反応した。





重いため息をついて、
出てきた飲み物を手に取るしょっぴー。




買ったのは「はちみつレモンジュース」




こんなの、普段絶対飲まない。
味わうつもりもない… … けど。





心の焦りが現れ、開いた喉に無理やり飲み物を流し込んむと、ゲホゲホ咳き込んでしまった。





ーー今朝から喉の調子が良く無い。






こんなことがないように、レコーディング前やライブ前、本番前は念入りに喉のケアをしているのに。



渡「 ( …やっぱり…このジュースただ甘いだけだ、こんなの…効くわけない… ) 」






みんなを心配させるのが嫌で、楽屋ではなるべく声を発さないようにしていた。


しかし、黙って座っているのは気が紛れず、
自分の喉のことばかり考えてしまって辛かったので、楽屋を飛び出てきた。







もちろん、少し話さなかった程度で喉の調子が良くなるはずもなく…。








渡「 ( …こんなことなら、素直に喉の調子が悪いってみんなに話せばよかったわ…。







…アレ、飲みてぇなぁ。






A特製の、ハチミツの配分バカだけど



即効性がある甘ったるいジュース… ) 」









チラッと時計を確認する。




間もなく、本番も始まる。







ずっとこんな風にしてるわけにもいかない。






ふーっと深呼吸をしたあと、
しょっぴーは楽屋に戻ろうとした。






…そんな時だった。







ト「あれ!渡辺くん!?」






渡辺くんじゃーん!!と大きい声がする方に目を向けると、満面の笑みでブンブンこちらに手を振るトーマの姿。




…と、その横にはリューキの姿も。





渡「…うわ」




ト「え?!うわって言った?!なんで?!笑」




ひっどー!!てか、こんなことでなにしてんの!もーすぐ本番だよ!と騒ぐトーマの声がキンキン響く。






渡「…いや、ちょっと飲み物を…」




ト「へー!何飲んだの?…ハチミツジュース?岩本くんが甘いもの好きなのは聞いたことあるけど、渡辺くんも好きなんだー!ってか、なんか声掠れてない?大丈…」



リ「お前うるさいよ、喋りすぎ」





ペラペラ口を動かすトーマのおでこをトンッと押して、リューキがしょっぴーの前にズイッと立ちはだかる。





しょっぴーが無意識に後退りすると、リューキはクスッと笑った。







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sara - 昨日見つけてすぐ読みました!続きがめっちゃ気になるし、話も凄く面白いです!更新楽しみにしています! (2月11日 6時) (レス) @page40 id: f3e4c7f7c3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なな | 作成日時:2022年7月6日 21時

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