第71話(静弥side) ページ23
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そろそろ夕暮れだという休みの日に
クマの散歩に駆り出された僕。
静｢ちょ、クマ早いよ｣
散歩コースを回って帰路につくと、偶然
家の近くでAの後ろ姿を見つける。
休日に外に出ているなんて珍しく、つい
固まってしまう。
｢ワンっ！｣
静｢クマ！｣
するとリードは手から消え去り、クマは
ものすごいでAに飛びついた。
貴｢び、ビックリした…！
なんだクマか〜。可愛いねえ｣
僕には懐かないのに…と思いながら
Aの元に近づく。
貴｢あれ、今日セイが散歩の日だっけ？｣
静｢父が仕事だから代わりに駆り出された｣
貴｢あぁ、そういう事ね｣
そう言ってクマを可愛いがるAの目は
赤くて少し腫れているように見えた。
静｢Aこそ外に出てるなんて珍しいね｣
貴｢私もお父さんのお荷物届けに駆り出されたの｣
おじさんへの荷物届けで泣いたとか？
いや、職業柄あまり家にいないって聞くけど
さすがに高校生になっては泣かないだろう。
静｢目赤いけど…、どうかした？｣
そう聞くと、驚いた顔をして手で目を抑え
始める。
貴｢冷やしたつもりなんだけどな｣
静｢…。何かあった？｣
優しいフリをして、聞かれたくないかもしれ
ないの気になって聞いてしまう。
貴｢今日ね、本村さんに相談乗ってもらってたの｣
静｢え…？
な、なんで本村さん？｣
中1の頃、Aに初めて告白した人が
この本村さんだった。
断ったと聞いた時は安心したけど、いつ話しかけ
てくるか分からないから、僕達は先輩が卒業する
までずっとAの周りにいた。取られない
ように。
貴｢たまたま弓具店で会ったんだ。
それで愁くんの話をした｣
本村さんと愁の話ってどういう状況なんだ。
貴｢そしたら告白されたことの相談になって
しまって、それで泣いちゃった｣
突然の"告白"という言葉に驚いて、一瞬心臓が
止まったような錯覚におちいる。
静｢告白されたって…、誰から？｣
あぁ、聞きたくないし知りたくもないのに
気になってしまう。
こんなに葛藤している僕とは違って、すぐに
躊躇なく答えるA。
貴｢愁くん｣
伏し目がちに、少し悲しそうな声が本当なんだ
と現実を突きつける。
静｢そう…｣
分かっていたはずなのに、余裕そうな対応が
出来ない。
悔しさで手を強く握り締めることは出来るのに
心は穴が空いたようなそんな脱力感に襲われた。
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あわ(プロフ) - 大好きすぎる…… (6月9日 22時) (
レス) id: a26e70e8e6 (このIDを非表示/違反報告)
紫飛(プロフ) - とても面白いです！いつでもいつでも最新待ってます！これからもがんばってくださいい！ (2023年3月22日 20時) (レス) @page29 id: 69eb7321a2 (このIDを非表示/違反報告)
ポンズ - めちゃくちゃ面白いです！更新再開いつでも待ってますので、ごゆっくり〜 (2023年3月6日 1時) (レス) @page29 id: ce08b4ce76 (このIDを非表示/違反報告)
美姫(プロフ) - とても面白いです！続きがとても気になります！！更新楽しみにまってますね！ (2021年9月18日 20時) (レス) id: ac5aee6225 (このIDを非表示/違反報告)
たばね(プロフ) - 面白いです！！更新再開されるのを待ってます^ ^ (2019年12月17日 21時) (レス) id: fdca24c34d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月花 | 作成日時：2018年12月24日 10時
