【創作論破】希望でも絶望でもない私のコロシアイ林間学校Ⅱ (ページ28)

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chapter2名探偵キボウの真実は1つ　(非)日常ページ28

望月side

3人を追って食堂を出ると…

朝比奈｢どぉしてぇ…！？ッ…どぉしてこんな…ﾋｯｸ…ことにぃ…！？｣

斑鳩｢分からねぇ…分からねぇが…必ず脱出出来るはずだ…！！｣

『………』

泣きじゃくる朝比奈さんを抱き締め落ち着かせようとする斑鳩くん…
その二人を遠目から朝比奈さんの電子生徒手帳を持って佇む花京院さん…

朝比奈｢ほんっ…とに…？｣

斑鳩｢あぁ…絶対だ…！絶対に出られる…！！｣

朝比奈｢あ、たし……っ…死にたく、ない…よぉ！！｣

斑鳩｢死なねぇ…死なせねぇよ…！
俺が絶対に死なせねぇから…｣ｷﾞｭｯ

朝比奈｢うぅぅぅ…ああああああん！！｣

その朝比奈さんの悲痛な悲鳴は…

｢｢｢｢っ……｣｣｣｣

『…』

私達の胸にも刺さった。
私も…死にたくないよ……
お母さん…お父さん…死んでないよね？
怖いよ…怖くて堪らない…

『…絶対ってのはこの世に存在しない』

望月｢え…？｣

『絶対脱出できるとは限らないけれど、絶対脱出できない訳じゃあない。
…諦めてしまえば、脱出もできなくなってしまうけれど、ね？』

黒崎｢希望を持てと言っているの？｣

『まぁ、そうなるね』

希望を持つ…
そうだよ…希望を持たなきゃ…
脱出できる可能性は０じゃない…！！

望月｢うん…そうだよね…！
私達は生きてここから出るんだ！｣

『そう、その意気だよ』

朝比奈｢生きて…ここから…｣

朝比奈さんが斑鳩くんの腕の中から涙で濡れた顔を出した。

斑鳩｢花京院の言った通りだ。それに俺達は一人じゃない！｣

朝比奈｢………そっ、か…皆も、いる…一人じゃ…ない｣

斑鳩｢そうだぜ！｣ﾆｶｯ!

彼女の表情は絶望から希望へ…！！
覚悟を持った表情に変わった。

うんうん！皆がいれば、何でも乗り越えられるはずだよね！

バッ！！

斑鳩｢うおっ！？｣

朝比奈｢あたし…絶対生き抜く…！｣

斑鳩くんの腕から出てきた朝比奈さん。
彼女は涙を拭って笑った。

朝比奈｢あ、勿論！ファッションショーはするけどね！｣ｳｨﾝｸ!

あ、ファッションショーはするんだ(苦笑