【コムドット】メンバーからの愛が深すぎて困ってます

【お芋さんとの出会い】 ページ36

ポツン…



周りが騒がしにもかかわらず俺の周りには誰一人いない…


流石に寂しいぞ！



他のグループに話しかけに行こうにも、あと五分ほどで朝礼が始まる



朝のうちは無理か…



というか、俺の隣はまだ来てないけど遅刻か？休みか？



この隣の子がめちゃくちゃ可愛いギャルとか、運動部の男子だったらすぐ仲良くなれんのになー




まだ、誰もいない席を頬杖をつきながら眺めていると、後ろのドアから一人の女の子が入ってきた



やまと｢うわぁ、めっちゃ昭和って感じだな…(小声)｣



真っ黒な髪に三つ編みをしており、規定よりも長いスカート、靴下は膝下まで上げて、胸の前で教科書を抱えている



そして極めつけは、瓶底メガネ



すっげぇ変な子だな




流石に周りもその子の登場にザワザワしだす、進学校といえど陽キャの集まりのような学校であんな子の存在は正に天然記念物のようなものだった



あんな昭和女より、俺の隣の席の人早く来ないかな




などと考えていると



『…』ﾃｸﾃｸ



は？



『っしょ…』ﾄﾞｻｯ




抱えていた大量の教科書を俺の隣の机に置き始めた



嘘だろ…


この子が俺の隣！？


やまと｢え、え、え、ちょっ((先生｢はい、みんなおはよう！｣




さすがに何かの間違いかと思い、本当にここの席なのか聞こうとしたところで、先生が来て朝礼を始める



すんっとした顔で真っ直ぐ前を見る隣の昭和女



ほんとにこいつが俺の隣なのか？




先生｢じゃぁ次、鈴木大飛！｣


やまと｢は？はい！！｣



色々考えているうちに自己紹介する流れになっていたらしく、何も聞いていなかった俺は慌てて返事をする


俺の動揺っぷりにクスクスと笑い声が聞こえる



ちょっと恥ずかしいが結果オーライだ！みんなに印象を与えたぞ！



やまと｢えーと、鈴木大飛です、中学はバスケ部で高校から水球始めました！友達増やしたいって考えてるので、皆さん仲良くしてください！｣



本当だったら自己紹介から陽キャ丸出しの挨拶をしようと考えていたが、あまりの隣のヤツの衝撃で全てが吹っ飛び、ペラッペラの内容になってしまった




しかし、拍手は少し他の人より大きかった気がする

そして、女子がキャーキャー言っていたような気もする、聞こえなかったが



あ、次、昭和の番じゃん




隣を見ると、音もなく立つ昭和女の姿



ある意味目立ちまくっている格好のため、周りがさらにザワザワする



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