告白 ページ44
無かったことにしたくない
私だって、そう思ってる。
初めて感じた、強い愛だった。
一方通行なんかじゃない、本物の愛。
でもその愛に、飛び込むのが、信じるのが怖いのは、きっと私の弱い心が邪魔をするから。
だけど今だけは、その心ともお別れしないといけない。
私の本心を、分からないといけない。
｢ジュンさん、｣
JN｢…うん｣
｢今すぐキスして｣
目をかすかに見開いたあと、私の頬に触れる手も、感じる心臓の鼓動も、触れた唇までもが、全て暖かい。
私の心の壁を溶かすように、心が春になっていく感覚、花が咲く感覚。
思わず涙が出た
今、確かに愛を知った
長い、長い口付けは私の気持ちを確かめるのに十分であった。
唇が離れる。
今回は、離れたって平気な気分。
だって、こんなにも心が満たされているんだから
ジュンさんの目の中の淡い光を捕らえるように目を合して、今心の中にある最大限の気持ちを。
｢この先どんな事があっても、一緒にいたいと思うのは、きっとジュンさんしか居ない。
ジュンさんが、好き。｣
彼の瞳が、揺れる。
それから直ぐに私をまた抱きしめた
本心が定まった私は、次はちゃんと抱きしめ返すことができるようになっていた
JN｢…夢みたいだ｣
｢ふふ、夢じゃないですよ｣
JN｢それくらい、幸せだから｣
｢…私も、笑｣
愛らしくてたまらないような顔をして、私の頬の涙を拭ってくれる姿が全部私のものだと実感すると、なんとも不思議な気分なものだ。
JN｢…ご飯、食べようか。笑｣
｢食べててよかったのに、待っててくれたの？｣
JN｢当たり前じゃん、Aと食べるともっと美味しく感じちゃうから。｣
｢…もう、笑｣
これから、なんともない日常の全てが色付いていくんだろうなあ。
見れなかった顔だって沢山見つかるんだろう。
JN｢美味しかった〜！｣
｢良かった…あ、お風呂…先入ってもいい、？｣
JN｢なに恥ずかしがってるの、笑｣
｢ちが、そういうんじゃなくて、！｣
JN｢はいはい、いってらっしゃい！笑｣
何をするにも意識してしまう私。
大人しくお風呂に向かう
多分私、すごく今浮かれてる。
JN｢…もう、期待しちゃっていいの？｣
そんな言葉も聞こえないくらいに。
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作者名：なじゅん^._.^ | 作成日時：2023年3月17日 15時
