・ ページ32
「…早く目覚めすぎでしょ」
いつもの布団から目を覚まし、時計を見ると驚くことに6時半。
仕事ある日より起きるの早いんですけど。
その原因は言わなくても分かると思うけど。
「…どうしよう、」
ジュンさんと、ただ買い物に行くだけなのに謎に緊張してしまって眠ることが出来ない。
「喉乾いた、」
水を飲みに静かにリビングに行くと、思いがけないことについていた明かり。
「…ジュンさん、？」
JN「あ、ごめん、起こしちゃった？」
ジュンさんはテーブルの椅子に座ってお茶を沸かして飲んでいるみたいだった。いい匂いがする。
「いや、ただ勝手に目覚めただけなんで、気にしないでください。」
JN「そっか。」
「…あ、ジュンさんも目、覚めたんですか？」
JN「ん？あぁ、俺はずっと起きてた。笑」
「え、？！」
驚いた。
なんでずっと起きてたんだろ、疲れてると思うのに。
「大丈夫ですか、体調とか…」
JN「大丈夫だよ、いつもこんな感じだから」
「いつも…？」
JN「ちょっと、不眠症で」
不眠症…。
話は聞くけど、実際に不眠症の人を見たのは初めて。
前にテレビを見た時に不眠症の原因は精神的なもの、って聞いた事がある。
ジュンさんも何か心配事があるのかな、。
「何か悩みがあるんですか、？」
JN「…いや、大丈夫だよ。」
失敗した
そう思った。
出会ってまもない女に自分の悩みを言いたいはずがない。
ほら、だってジュンさんは、私とは違う。
地位だって皆からの期待だって、高い高い、私と目線が会うはずのないところにいるんだから。
「すいません、私部屋に戻りますね。」
JN「…うん、あ、買い物は10時からでいい？」
「はい。ありがとうございます、」
JN「うん、おやすみ。」
結局、寝ることなんてできないってわかってたのに。
時計の針はゆっくりと進んで、ようやく9時。
そろそろ準備をしようと布団から出て服や髪を最低限外に出られるように整える
JN「Aちゃん、そろそろいこっか。」
「はい、！」
初めて見るジュンさんのお出かけする時の服。
背が高いジュンさんは何を着ても似合う。
それに比べて私は服もまともに持ってきておらず仕事に行く日とほぼ変わらない服装で、隣で歩くのが恥ずかしいくらい。
まあ、服があったところで私自体がジュンさんの隣は、あまりふさわしくないのだろうけど。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 772人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なじゅん^._.^ | 作成日時：2023年3月17日 15時
