事故 ページ27
「えーっと、こっち？じゃなくて、こっち、？」
まずい、ぜんっぜんわかんねえ。
「えっと……あ、ロッカールーム！」
しばらくヨロヨロと歩いているとロッカールームと書かれた部屋。
やっと着いたとほっと一息付き、なんの迷いも無くドアを開ける。
「…ん？」
ドアを開けた先にいたのは上半身裸のやけに顔の整った男の人。
しばらく何が起こったのか分からず放心状態だったがやっと状況がわかった。
『ここ、男用だけど。』
「……う、うわあああごめんなさいいいい！！！」
顔色ひとつ変えずやけに冷静なその人に全力で謝り、部屋を光の速さで出ようとした時。
『ねえ待って、あんたここの社員じゃないでしょ。何？犯罪者？』
と、手を掴まれた。
まずい、早く誤解をとかないと警察呼ばれる。
「は、話しますから！まずは服！服を着てもらって！！」
『…わかった』
「と、言う訳で…」
こうなった経緯を包み隠さず話すと、それまで腕を組んで険しい顔をしていた男の人はやっと理解してくれたようだった。
『へえ、ジュナがね』
「はい…あ！すみません名前も名乗らずに､！
私ソンAです、よろしくお願いします。」
WN「うん、俺チョンウォヌ。」
この切れ長のキツネ顔イケメンはウォヌさんと言うらしい。
まあなんと、このホテルにはイケメンが多いこと。
WN「年は？」
「あ、はい。私25です」
WN「そっか、俺26。ジュナと同い年。」
「そうなんですか…！」
WN「んー、じゃあオッパね」
「へ？」
なんだなんだ、この人もジュンさんと一緒でオッパ呼びを要求してくるのか……
「あ、あのー…まだ私には早いと思わ」
WN「オッパ」
ああ、この人はジュンさんと違って呼ばないと殺られそうだ…。目がそう言ってるもん。
「…オッパ」
WN「オッパだけじゃ誰のことかわかんないよ？」
なんっっだこのドSイケメンは。
ご褒美でしかないわ、ありがとう神様←
「ウォヌオッパ、」
WN「ん、よくできました」
ぽん、と頭に乗る大きい手。
うわ、この人あれだ。
いわゆるガンガンに沼らせてくるタイプだ。
この人には注意しないと……
WN「女子ロッカー室まで送るよ」
「あ、ありがとうございます！」
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作者名：なじゅん^._.^ | 作成日時：2023年3月17日 15時
