人生オワコンの私、拾われました (ページ4)

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思わず腰が抜けて座り込んでしまう

助かった、？
ここ天国じゃない、よね？

『怪我はありませんか？』

その場にしゃがみこんで私をのぞき込む1連の動作は、いつか見たような映画に出てくるプリンスのようで。

「あ、はい…ありがとうございます、助けてくださって」

『良かった。立てますか？』

「大丈夫です、…あっ」

『おっ、と』

まだ上手く力が入らなくてよろけそうになったのをすかさず支えてくれた男性。

思わず胸が騒いでしまう

『大丈夫ですか？』

「はい、すいません」

【お話中申し訳ありません、警察の者です。あなたのおかげで助かりました。その場の事情聴取をさせて頂きたいのでご同行願えますか】

警察の方が男性に感謝を込めて話しかけると、男性はその気前のいい顔で微笑んで『わかりました』と一言。

『では、失礼します』

「あ、はい…ありがとうございました」

いいえ、とお辞儀をして警察の方と一緒に歩いてく姿。

世の中あんな人もいるんだな…

……って行かん行かん。

今日から私は無職なのだ、仕事も探さなければ。

貯金が尽きるまでに、何とか……