関わり頑固拒否です！ (ページ8)

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取りあえずタオルは受け取り、そのまま適当に挨拶して帰ろうとすれば。

「あれ、もう来てたのかお前ら」

お出迎えで音駒の男バレ来やがった。なんだよ、昨日からのこのミラクルなタイミングは。絶対誰か仕組んでいるだろ。

前は梟谷、後ろは音駒。うーん、何この鬼畜な状況？

「あれ、天都さん？」

『ああ・・・どうも、ご無沙汰しております。では私はこれで＿＿＿＿』

「はいちょおっと待とうかー？」

帰れなかった。

さり気なく私が逃げないように、黒尾さんが私の手首掴んでるし、しかも誰もそれを止めない。ただ、研磨だけは「何やってんの」みたいな差別的な目で黒尾さんを見ていた。この二人、幼馴染らしいけど扱い雑なんだね、黒尾さんの。

「なあ、今日この子見学でいてもいいか？」

『は？』

「ん？別にいいぞ。なあ？」

「おう」

いや本人の意見置いて行くな？私の人権どこに行ったの。思わず黒尾さんの手を払い、距離を取れば「やべ」と呟いていた。

思いっきり嫌な顔をしていれば、梟谷のほうはその異様な空気に気づいたのか「・・・・お前ら、この子とどういう関係なの？」と訊いていた。それに真っ先に答えたのは夜久さんで、事の顛末を説明すれば同情の含んだ目で見られる。

・・・・ああ、うん。もうヤダ転校したい。

このままエスカレーター式で中学と同じ系列の高校に行けばよかった。だが、そんな後悔は今更意味がない。

「それならさ、今日の練習試合を見てもらって、それでも入部しないって言うなら黒尾たちが諦めれば？」

そうアイデアを出したのは、梟谷のマネージャーの一人、雀田さん。そして、それに頷いているのが二人目のマネージャーである白福さんだ。

まあ・・・それで断って諦めてくれるなら私はいいけど・・・・。

そう言ったら、「じゃあ決まりだな」とアッサリ許可が下りた。・・・私は入る気ないけどね。

「で、この子の名前は？」

『・・・・一年の天都優樹菜です』

「じゃあ天(あま)っちゃんだ！」

木兎さん、なんですかそのあだ名は。じゃあってなんだ、じゃあって。よろしく、なんて言われたけど、私はこの先よろしくするつもりはないです。

言葉にはできないけど、内心ではそう思っている性格の悪い私。

だがしかし、私はこの後にもう一つの厄災が降りかかることをまだ知らないのである。