関わり頑固拒否です！ (ページ36)

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『ですがお断りします。私はリベロというポジションを裏切りたくないので』

「大丈夫大丈夫！ちょーっと出てもらうだけだし！」

『いや良くないだろ・・・・です』

「それもう敬語じゃないだろ」

そんな黒尾さんと私のやり取りを見て、話について行けないメンバーは多発。すると猫又監督も私たちを見て、こう言った。

「せっかくの機会だ。どうせならどうだ？」

「ほら」

『なあっ・・・・！？』

もうこのまま東京に帰りたい。

膝から崩れ落ちた私の肩を、ドヤ顔で「どんまい」と叩いてくる黒尾さん。思わずその手を払い、距離を取る。

もうやだ音駒怖い。研磨の背後に逃げればなんでこっち来るのみたいな顔されたけど知らない。というか、他校との練習試合で女子が出るとかおかしいし！！監督も普通は止めるでしょそこは！？

「話を聞いている限り、お前さんはバレーができるようだしな。どうだ、研磨に休憩を与えるということで一試合してみないか」

・・・・・・そんなことを監督から言われて断れる人間がこの世に存在するのだろか。

全員から期待の眼差しを向けられ、思わず言葉に詰まる。

・・・ああ、張り倒したい。視界の端でにやにやと笑いながらこっちを見ている黒尾さんをとにかく張り倒してやりたい。

『・・・・・・はあ、一試合だけですからね』

もはや、絶望。

ジャージの上着を脱いで椅子に置いた私を見て、嫌々ながらの私とは裏腹に全力で喜び出す彼ら男バレ。・・・君たちは本当にそれでいいのか。

『ああ、それと・・・・私、中学時代から一つ悪い癖がありまして』

「癖？」

『ええ。＿＿＿＿＿私を怒らした相手の後頭部にサーブを打ち込んでしまうという、悪い癖が』

そこのところ、よろしくお願いしますね？

そう笑顔で言い切れば、全員の視線が黒尾さんに注がれる。

黒尾さんは状況を理解すると、一気に冷や汗を流して私を止めに入る。だがしかし、私はニコリと笑顔のままで何も言わず。

「・・・・・・やべえ、俺、死ぬかも・・・・」

黒尾、死を悟る。