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『それでは、私はこれで』
買いたいものを買い、青城と白鳥沢からようやく逃げ出すことに成功した私。及川さんには連絡先がどうのこうの言われたけど岩泉さんが制してくれた。
白鳥沢はまたどっかで会おうね的な感じでした。
_______で、宿屋に戻れば。
「遅いから心配したんだぞ!なんかあったのか!?」
『青城と白鳥沢とのバチバチに巻き込まれてました』
「バチバチ?」
『バチバチ』
なんかめっちゃ心配された。軽く説明すれば、二、三年はどうやらやっぱり及川さんたちとは知り合いのようで。「次会ったらブッツブス」とかかなり物騒な言葉を口にしていた。
研磨は研磨で同じセッターの及川さんが苦手らしく。練習試合の時にいろいろあったらしい。これは・・・訊かないほうがいいのかなって思って聞いておりません。
意外なところで交流があったんだなあ・・・とシミジミ思わされた日でした。
あと、午後からの練習試合。黒尾さんが相手のチームに研磨は「背骨で脳で心臓だ」とか言ってたけど、多分それ相手は理解できていないと思う。
『・・・・音駒のチームって、本当素晴らしいと思うんですけどちょっと残念ですね』
「すまんねえ、アイツらが迷惑かけて」
『いえ。それにしても、最終日は烏野と練習試合なんですよね?音駒とは因縁があると聞きましたけど』
彼らが練習する風景を見ながらそう口にすれば、猫又監督は少し驚いているようだった。大方、なんでそれを私が知ってるんだってことだろうけど・・・・たまたまだということでその話は流した。
烏野と音駒。通称「ネコ対カラス【ゴミ捨て場の決戦】」
だけど全国大会では一度も戦ったことがないという。
「ふむ・・・君から見て、このチームはより良くなると思うか?」
唐突なその質問。
私は一瞬間を置くと、ふっと肩を竦めたのだった。
『当たり前ですよ。______烏という強敵に出会った猫ならば、ですけどね』
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はる - 初コメ失礼します!!この小説大大大大大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (12月18日 13時) (レス) id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆゆ | 作成日時:2022年12月26日 22時