第二章ー２ ページ10
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夢を見た。
それはこれからの最悪を表すかのような、そんな悪夢だった。起きたら内容は忘れてしまっていたけど、それが悪夢だったってことはすぐに判った。
「そーいや優樹菜ちゃん」
『はい、なんでしょう？』
翌日も探偵社へと出社していた優樹菜。太宰から話しかけられ、せわしなく動かしていた手を止めた。それと同時に、パソコン画面に打ち込まれていた文字も制止する。
太宰はガーゼの当てられている優樹菜の額に優しく触れると「これどうしたの？」と問う。「ちょっと転んじゃいまして」なんて苦笑し、言い訳をするが太宰には効かない。その証拠に、先ほどまで優し気だったその目は少し凍てついている。嫌な予感がして視線を逸らした。
「へ〜・・・・」
＿＿＿＿＿いや怖いよなんなのこの人。
思わずそう思ってしまうほどの豹変っぷりである。太宰はじっと優樹菜を見ていたが、少しすると「あ」と何かを思い出したかのように手を叩いた。
「もしかして、例の事件の＿＿＿＿＿」
『太宰さん！よければ買い出しに付き合ってもらえませんか！？』
「あはは、勿論いいよ」
太宰の言葉を早々に被せ、叫び気味にそう告げた優樹菜に満足そうに即答する太宰。これを狙っていたのか、なんて思うが、正直頭脳面で太宰に勝てるはずなんてないのは判り切っていることだ。なんせ、この男は正真正銘の「未知」なる存在なのだから。
マフィアで最年少幹部を務めていたことは知っている。だけど、それだけだ。彼がどのようにしてポートマフィアに入ったとか、なんで自 殺願望者になったのかはまだ不明。
凄まじくキレる頭も、最早人間を超えたのではないかとも思われるレベルだ。だからこそ、誰も彼には勝てないのだが。
『・・・太宰さんって、結構いじわるですよね。いつの日かの中也さんみたいに』
「えー、中也と同じにされるのはちょっと＿＿＿＿＿＿・・・・・待って。今、なんて言った？」
『・・・？だから、中也さんみたいだと』
「なんで中也のこと名前で呼んでるの！？」
探偵社を出て少ししたころ。そんな太宰の大声が街中に広がった。
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ゆゆ(プロフ) - りんりんさん» ありがとうございます！頑張らせて頂きますね！！ (2022年12月6日 20時) (
レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)
りんりん - 続き楽しみにしてます!! (2022年12月3日 12時) (レス) @page21 id: 36ec43f1b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆゆ
| 作成日時：2022年11月20日 0時
