第一章ー５ ページ6
☆
その日一日中、情報をかき集めたがそれ以上の成果は得られず。
空が暗くなってきているのに気づき、優樹菜は乱歩と別れる。未だ与謝野の部屋でお世話になっている優樹菜。一人暮らしすると一度言ったのだが、まだ１５の娘が一人暮らしなど危険すぎる、と言語両断されてしまった。
ナオミが一度、うちに来ないかと言ってくれたが谷崎もいるため・・・というか、二人はかなり言いにくい関係のためお邪魔するのは申し訳なく・・・・。
＿＿＿＿＿本当、環境に恵まれたな。
そう思い、思わず笑みが零れた。するとその時、背後から影が差し掛かった。誰だろう＿＿＿＿と、深くは考えずに振り返る。
＿＿＿＿＿＿＿ガキィィィンッ！！
氷とナイフがぶつかり合う音が、人気のない道に響き渡った。
優樹菜の足元からは氷結が出されている。そして、向かいに立つ＿＿＿フードを被った人物。特徴的なその恰好はよく知っている。今現在、優樹菜達探偵社が追っている事件の犯人だ。
振り返る直前でナイフに気づき、咄嗟に氷を放ったのが正解だった。これがなければ、今頃血濡れとなっていたことだろう。そう想像し、背筋が冷えた気がした。
『・・・・誰ですか』
「＿＿＿＿＿＿＿時は満ちた」
優樹菜の問いかけを無視し、その者はそう言った。中性的な声で、性別が判らない。
『・・・時？』
「やっと見つけたぞ。・・・・呪われた存在よ」
『あなたが毎度の被害現場に置いて行った【山月記】。あれのおかげで全部判っています。あなたも異世界人＿＿＿＿そうですよね？』
「黙ってもらえるか。お前なんかと一緒にするな」
紫色の光がその者の体に纏う。すると、目の前にあった氷結が粉々に砕け散った。思わず後方へと飛びのく。
ナイフは動かされていなかった。＿＿＿＿＿つまり、あれは異能だ。優樹菜は瞬時にそう判断する。ここでこの者を逃すわけにはいかない。これがチャンスだ。
異能力は不明。だが、優樹菜のこの【一夜十起】ならばまだ戦えるはずだ。
＿＿＿＿＿＿動く前に、その動きを封じる。
重力操作で動きを封じようと、優樹菜は異能力を発動させる。
『＿＿＿＿異能力【一夜十起】！』
淡い黄金の光が暗闇で光る。しかし、目の前の人物は微動だにしない。それどころか、不敵に笑っているようにも見えた。
そして次の瞬間。
＿＿＿＿＿＿＿動くことが不可能になったのは優樹菜のほうだった。
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ゆゆ(プロフ) - りんりんさん» ありがとうございます！頑張らせて頂きますね！！ (2022年12月6日 20時) (
レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)
りんりん - 続き楽しみにしてます!! (2022年12月3日 12時) (レス) @page21 id: 36ec43f1b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆゆ
| 作成日時：2022年11月20日 0時
