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第四章ー5 ページ24




「さて、答え合わせの時間だぞ。・・・・単刀直入に言う。俺達を元居た場所へと返せ」


刀を首元に当てられ、拘束されている二葉亭を見下ろしながら冷淡に告げる伊吹。この言葉で理解できたのは、伊吹と同じ境遇にある優樹菜と、彼女から話を聞かされた太宰と中也の双黒であろう。無論、黒蜥蜴が理解できるはずがない。

優樹菜も何も言わずに答えを待っているようだった。



しかしどうだ。二葉亭は今の絶体絶命な状況で妖しく笑う。



「元居た場所?_____あり得ねえよ」

「何?」

「そのままだ。お前達イレギュラーが戻れる策なんて・・・・元から存在しないッ!!」



二葉亭は伏せていた身体を起こし、素早く液体の入った注射器を取りだす。そしてそれは、再び拘束をしようと動いた優樹菜の首元に注射された。


『なっ・・・!?』

「優樹菜ちゃん!」



その拍子で優樹菜は突き飛ばされ、すぐさま駆け寄った太宰に支えられた。



「今、その女に毒を打ち込んだ。ものの数分で全身に巡る毒だ。死に至るまで、激痛が走る・・・・!」


「チッ・・・おい太宰!どうにかなんねえのか!」

「・・・・無理だね。恐らく奴は解毒薬を持ってないだろう」



苦し気に言われ、中也は舌を打つ。その青い瞳には怒りが宿っており、それは太宰も同じだった。


_____どうせ死ぬなら道連れ。

二葉亭はそう思って、優樹菜に毒を打ち込んだのだろう。




そして、二葉亭の背後からは彼の部下が多くやって来た。一部は、彼がこの世界に呼び寄せたイレギュラーだった。全員が武器を持ち、その銃口は太宰達に向いている。



「・・・・・一つ言っておくけどさ」



伊吹は不意に口を開いた。



「二葉亭。お前は喧嘩を売る相手を間違えたな」

「あ・・・?何のことだ」

「一夜は武道まで叩き込まれている、そりゃあとんでもない嬢様だ。俺みたいな平々凡々な奴には考え付きもしないようなことばっかしてきやがる」



そこで太宰も気づいた。

二葉亭は言った。この薬は、ものの数分で痛みを伴うはずだと。


だが、今自分が支えているこの少女は_______






『まったく・・・・本当に君は私のことを話すのが好きだよね』





______優樹菜は何事もなかったかのように、伊吹に並ぶように立った。





『そろそろ宴は十分です。____終幕といきましょうか』

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ゆゆ(プロフ) - りんりんさん» ありがとうございます!頑張らせて頂きますね!! (2022年12月6日 20時) (レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)
りんりん - 続き楽しみにしてます!! (2022年12月3日 12時) (レス) @page21 id: 36ec43f1b9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆゆ | 作成日時:2022年11月20日 0時

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