第二章ー３ ページ11
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突然の大声に驚きおののく。
『な、なんでって・・・・そう呼んで欲しいと言われたので・・・』
「でも！中也は以前に断られたって・・・」
『慣れてないと言えば、ゆっくりでいいから慣れて欲しいとお願いされたんです。それでようやく・・・ですかね』
最近は名前で呼べるようになりました、なんて可愛らしい無邪気な笑顔で言う優樹菜。年相応なその表情は実に愛らしい＿＿＿＿＿ってそうじゃない。太宰は思わず頭を抱えた。なんでこう、目の前の少女はなかなか自分の思う通りに動いてくれないのかという微かな衝撃を持って。
実を言うならば、プライベートの方でポートマフィアの人と会う機会が多かったのだ。服を見に行けば銀と出会い、街中に居れば紅葉や樋口、芥川などともよく会う。そして裏路地から大通りへと出てくる中也とバッタリ会うことも多発。なんならこの前、迷子になったエリスを探し回っている鴎外にも会った。
そう告げば、太宰はその場に崩れ落ちた。
『・・・・・大丈夫ですか？』
「はは・・・本当に君は恐ろしい。なんでそんなにマフィアなんかと遭遇するのかなあ・・・？」
『私も不思議ですけど・・・・だ、大丈夫です！お互い、プライベートでは手を出さないと決めているので！』
「いや、うん。そこは心配してないんだけどね？そうなんだけどね？」
そうだけどそうじゃない。
珍しく冷や汗だらだらの太宰を見、優樹菜は首を傾げたのだった。「ところで」と、まさかのここで太宰をスルーする。太宰もようやく立ちなおして「なんだい？」と訊いた。二人の間を、柔く風が吹き抜ける。ぶわりと、近くの木から緑色の艶やかな葉が吹雪いた。
『・・・・・私を外に連れ出すよう誘導して、何を訊きたいんです？』
こんな茶番をするために外に来たのではないのでしょう？
優樹菜はそう言い、もう一度花のように笑ったのだった。
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ゆゆ(プロフ) - りんりんさん» ありがとうございます！頑張らせて頂きますね！！ (2022年12月6日 20時) (
レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)
りんりん - 続き楽しみにしてます!! (2022年12月3日 12時) (レス) @page21 id: 36ec43f1b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆゆ
| 作成日時：2022年11月20日 0時
