検索窓
今日:28 hit、昨日:1 hit、合計:17,859 hit

第二章ー1 ページ7




「・・・・して、太宰。作戦は」

「それはもう決めてありますよ。あっちは恐らく黒蜥蜴や幹部を含む強力なメンバーを揃えて私達を抑えるつもりです。_____と、い・う・こ・と・で」



福沢の言葉に淡々と答えていた太宰は、ふと優樹菜を見た。そして彼女の背後に回り、両肩に手を置く。


「前線は優樹菜ちゃんに任そう!」

『・・・・・・へ?』


「・・・・・・はあああああああ!?」


今まで黙っていた全員が大声をあげて叫ぶ。当たり前だ、狙われている人物を前線に出すなんて馬鹿げている。「連れて行ってください」とでも言っているようなものだ。

それが判っているからこそ、国木田は太宰に近寄って思わず胸元を掴む。優樹菜は与謝野のところへと避難させられた。


「何言ってんだお前はァ!!自 殺のし過ぎで、頭までおかしくなったか!!」

「国木田くぅん、それ、暴言」

「で、でも国木田さんの言う通りですよ太宰さん!優樹菜ちゃんを前線に出すなんて、どう考えても・・・」

「まあ待ちたまえよ」



国木田から離れ、よれた服を直す太宰。問い詰めるような敦に、太宰は声色を変えて言う。それは真剣そのものだった。


「勿論、そのまま前線に優樹菜ちゃんを出すわけがないだろう?」

「はい?」


困惑が探偵社に広がる。

______その一方で、ポートマフィアは主力メンバーで探偵社へと攻め入ろうとしていた。



「向こうには太宰の野郎がいやがる。姑息なマネが通じねえのは判り切ったことだ」


帽子を被り、橙色の髪を持つ者がそう言った。周囲には、多くのポートマフィア達がいる。先程戦った芥川や樋口、黒蜥蜴達に異能力『金色夜叉』を持つ尾崎紅葉。


「珍しいのお、そこまでやる気に満ち満ちているのは」

「姐さん、俺は本気だぜ。太宰をぶっ飛ばしてアイツをポートマフィアに入れる。それだけだ」

「その優樹菜という娘はついこの間までただの一般人じゃ。異能力が強大というだけで其方がそこまで動くとは思えぬ」



紅葉の言葉に、一瞬彼は言葉を詰まらせた。「・・・いいや」とワントーン低くなる。


「・・・・アイツは、ただの一般人ではなく______」





_______全てが兼ね備えられた(・・・・・・・・・・)一般人だ。

第二章ー2→←第一章ー5



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (37 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
72人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆゆ(プロフ) - 月夜さん» ありがとうございます!もちろん受け付けております! (2022年11月13日 22時) (レス) id: 35eb047a16 (このIDを非表示/違反報告)
月夜 - 最高ですね!番外編ってリクエスト大丈夫だったりします? (2022年11月12日 22時) (レス) @page42 id: 27bef482ad (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - はなさん» 期末テストが終わり、修学旅行も終わった後からの更新スタート!今は着々とストーリー書いてるよん(*^-^*)♡あと私は神ではない。真の神はあなたである(意味不明) (2022年11月12日 22時) (レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 新シリーズ…!神か?神だったな…(自己解決) (2022年11月12日 19時) (レス) id: eb8cebab9c (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 椿姫さん» わー!ありがとうございます!12月からは新シリーズ突入なので、そちらも見てくださると嬉しいです! (2022年11月10日 21時) (レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆゆ | 作成日時:2022年10月23日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。