番外編4 ページ41
☆
異世界者 一夜優樹菜にはとある座右の銘がある。
『本当にすみませんでした・・・!!』
「え、何々。何この子」
ポートマフィアで過ごしていた中で、優樹菜は様々な人と話していた。その中で黒蜥蜴の三人が優樹菜に会いに部屋に訪れた時だった。なんと、彼らを見た瞬間に彼女は全力で謝り倒して来たのだ。
まったく心辺りのない三人は唖然。優樹菜を見た立原は思わず真顔でツッコんでしまう。銀も広津も「何事」とでも言いたげな表情だ。
『その、ここに来る前に・・・皆さんを氷漬けにしてしまって・・・』
「なんだ、そんなことか・・・」
『いやそんなこととは何ですか。私にとっては一大事です』
_______座右の銘「推しを傷つければ大罪である」
記憶に残っておられるだろうか。彼女がどんな世界から来て、どんな生活を送っていたかを。
毎日学校にまで文スト関連のものは持ち運び、小説・漫画には絶対没頭。穏やかな彼女からは考えられないオタクっぷりである。
そんな彼女は本編で黒蜥蜴達に向かって氷をぶっ放したのである。つまり、大罪。
「別に、謝られることじゃない」
銀は「だってポートマフィアならば当たり前」なんて軽く言っているのだが、そう言うことではない。自分の手で推しを傷つけることが問題なのである。
そんなことを言えるはずがない優樹菜は口を閉ざしていたが。
「私達はそんな生半端な気持ちでここにいるわけではない」
「ジイさんの言う通りだ。・・・というか、なんでそんなに敵の俺らを気にするんだよ」
「・・・・中也さんの言う通り、この子が「光」ってこと」
ちょっと待っってくださいなんですかそれ。
黒蜥蜴は「じゃあまた」と普通に去って行ったが、取り残された優樹菜は冷や汗でいっぱいである。
中也が自分を「光」と称していたのは初耳である。いつからそんな呼び方が出回っていたのだろう。思わず頭を抱えながら、優樹菜は数時間後にやって来た中也に向かって言った。
『中原さんはご存じないと思いますが、私、こう見えて悪趣味なところあるので「光」ではないです』
「おい誰だ優樹菜に変な事吹き込んだ奴はァ!!!」
あらぬ誤解を生んでしまったが。
【完】
72人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆゆ(プロフ) - 月夜さん» ありがとうございます!もちろん受け付けております! (2022年11月13日 22時) (レス) id: 35eb047a16 (このIDを非表示/違反報告)
月夜 - 最高ですね!番外編ってリクエスト大丈夫だったりします? (2022年11月12日 22時) (レス) @page42 id: 27bef482ad (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - はなさん» 期末テストが終わり、修学旅行も終わった後からの更新スタート!今は着々とストーリー書いてるよん(*^-^*)♡あと私は神ではない。真の神はあなたである(意味不明) (2022年11月12日 22時) (レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 新シリーズ…!神か?神だったな…(自己解決) (2022年11月12日 19時) (レス) id: eb8cebab9c (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 椿姫さん» わー!ありがとうございます!12月からは新シリーズ突入なので、そちらも見てくださると嬉しいです! (2022年11月10日 21時) (レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆゆ | 作成日時:2022年10月23日 11時