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黒妖犬(ブラックドッグ)はすぐさま三人に気づき、低く唸り声をあげ三人に飛び掛かる。口の中から、燃え上がる炎が噴き出す。それに気づき、アランが前に飛び出た。


「俺の敵を打ち抜け!______【水弾(ウォーターバレット)】!!」


アランの周囲の空中から、突如水玉が現れる。それは凄まじい勢いで黒妖犬(ブラックドッグ)に襲い掛かった。相手が怯む。今のうちに___と思ったその瞬間に茂みから別の魔物が飛び出してアランに向かう。

しかしそれをアイシアは氷で抑えつけた。


「援護は任せて!」

「サンキューアイシア!ホープ!」

「判ってる!」



弱点である水に怯んだ黒妖犬(ブラックドッグ)。すぐに体制を整え、今度は闇を纏い出す。その禍々しい闇は獣の体を包み込んだ。まるで悪魔のようなその姿____これこそが、黒妖犬(ブラックドッグ)の真の姿だった。

戦闘の音で寄って来た別の魔物達が彼らを囲う。「埒が明かないわ」とアイシアは小さく呟いた。そして、地面に両手を付ける。




「少しばかり面倒だけれど、仕方がないわ。_____全てを凍てつかせなさい【絶対零度(アブソリュート・ゼロ)】!」



凄まじい冷気が周囲を覆う。先程の【氷食(グレイシャルイロージョン)】とは比べ物にならないほどの冷たさ。これこそが、彼女が使える最大の氷魔法____氷点下、つまり絶対零度にまでいく魔法だった。

____パキィィンッ!!


地面だけでなく、木も凍り付く。いたる所からは氷柱が下がる。先程までの魔物達からの殺気が嘘のように消え去った。

ホープ達のいるところだけは氷を避けたらしく、ホープとアラン、そして黒妖犬(ブラックドッグ)は互いに対峙していた。



邪魔をする魔物達がいなくなったことで目の前の敵に集中できる。

ホープ、やっちまえ!とアランが声を上げた。ホープは息を吸い込む。明るい光が暗い森を照らした。じわりと身体が熱くなるのを感じた。




「その光で我が敵を打ち倒せ____【光の反射(ライトリフレクション)】!!」




ホープを中心に光の幕が森中を覆う。沈みかけていた太陽の光がそれらに吸収される。それはエネルギーとなり、黒妖犬(ブラックドッグ)の真上へと集められた。そして、まるで光線のようにそのエネルギーは魔物を打ち抜いた。





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ゆゆ(プロフ) - たむたむさん» 初コメありがとうございます!!現在、友だちがトップ画を手掛けてくれているので、お楽しみに! (2022年10月24日 21時) (レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)
たむたむ(プロフ) - 初コメ失礼します!ゆゆさんのオリジナルは私得でしかない…更新楽しみにしています! (2022年10月24日 20時) (レス) id: b722612dff (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 蒼衣さん» 私は蒼衣さんが読んでくれていることがうれしい (2022年10月23日 23時) (レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)
蒼衣(プロフ) - ふあ。おりじなる。うれしい (2022年10月23日 20時) (レス) @page3 id: 07bd606f9d (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 掛け持ち魔チョコミルク チョコミント味 2号さん» 友だちに書いて!って言われてようやく出せました〜!お久しぶりです!いつもありがとうございます!! (2022年10月21日 23時) (レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆゆ | 作成日時:2022年10月21日 20時

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