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【氷の姫】と呼ばれるに相応しく、アイシアの放った氷結は魔物達を凍てつかせた。そのタイミング、位置____細かいところまでのコントロールが凄まじい。想像以上の実力に、ホープもアランも目を見開く。


「つ、強いんだねアイシア・・・」

「でも、属性で言えば【黒妖犬(ブラックドッグ)】のほうが強いわ。炎の属性を持つあれに、私の氷は無効化される可能性が高いもの」


あっけんからんとして言うアイシア。よし、とアランがポンと手を叩く。「アイシアは周囲の魔物の牽制を頼む。俺達はその間に黒妖犬(ブラックドッグ)を見つけて倒すぞ」そう告げた。

判ったわ、とアイシアが真剣な面差しで頷く。それはホープも同じだった。何としてでも制限時間内にヤツを狩って学校に戻らなければならない。現在の時刻は16時____タイムリミットまで、あと2時間だ。



オレンジ色の夕日が空を染め出す。他の班はもう戻っているのだろうか。それとも、まだ任務中だろうか。それを知ることはできない。

_____今、自分ができることをするしかない!



ホープがそう意気込んだ時だった。「静かに」と、アイシアが人差し指を口の前で立てる。そして身を忍ばせて木陰に移動する。そして二人にそっととある方向を指さした。


「あれが、【黒妖犬(ブラックドッグ)】よ」



そこにいたのは全身黒色の毛に覆われた魔物だった。魔物からは、禍々しい火の粉のようなものが飛び散っていた。鈍い唸り声が響く。



「どう動く?」


アランは問う。



「アイシアは後方支援のほうがいいよ。たとえ炎と氷で相性が悪くとも、一時的な防御にはなる。その隙に僕達で奴らを倒す」

「そうね。私の氷は周囲もを凍てつかす。あなた達に怪我なんてさせないわ」



三人は黒妖犬(ブラックドッグ)がこちらに背を向けたタイミングで同時に木陰から飛び出した________

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ゆゆ(プロフ) - たむたむさん» 初コメありがとうございます!!現在、友だちがトップ画を手掛けてくれているので、お楽しみに! (2022年10月24日 21時) (レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)
たむたむ(プロフ) - 初コメ失礼します!ゆゆさんのオリジナルは私得でしかない…更新楽しみにしています! (2022年10月24日 20時) (レス) id: b722612dff (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 蒼衣さん» 私は蒼衣さんが読んでくれていることがうれしい (2022年10月23日 23時) (レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)
蒼衣(プロフ) - ふあ。おりじなる。うれしい (2022年10月23日 20時) (レス) @page3 id: 07bd606f9d (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 掛け持ち魔チョコミルク チョコミント味 2号さん» 友だちに書いて!って言われてようやく出せました〜!お久しぶりです!いつもありがとうございます!! (2022年10月21日 23時) (レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆゆ | 作成日時:2022年10月21日 20時

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