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広大な敷地にそびえ立つ校舎内をアイシア、アランと共に歩くホープ。入学式の次の日から授業は行われる。チェリーは先に行くと、一足先に寮を出ていた。寮の先輩達とは校舎が別。なので三人だ。

チェリーいわく、今年の正式(・・)入学者は六人。ホープ、アラン、アイシア。そしてチェリーの四人は五人の先輩が所属するフィーシ寮。残りの二人は昨日の任務でチェリーとチームを組んでいた二人らしい。彼らはフィーシ寮とは別にある【プラント寮】に所属したそうだ。



「確か、初回の授業は簡単な実技だったわよね」

「魔法とか魔術とかをぶっ放すのか?」

「アラン・・・そんなことしたら大惨事だよ・・・」



何の迷いもなく言ったアランに、ホープもアイシアも苦笑する。しかし彼は頭に「?」を浮かべて目を瞬かせていた。



「でもアイシアは心配ないと思うよ。氷の魔法も魔術も兼ね備えているんだから」

「そう?私はあなた達の光や水の魔法も好きだわ」



この世界には「魔法」と「魔術」の主に二つの能力がある。


魔法は今よりも何千年も前に癒しの力を持つ神 ライフォスの力が宿っていると言われている、いわば神聖な能力だ。一方で魔術はライフォスと同年代に活躍していた魔女の力が宿ったものだと言われている。

しかし魔術というものは複雑で、その能力を持つ者は数少ない。しかしその分、魔法よりも強い力を発揮する。そしてアイシアは氷の魔法と魔術、どちらも持っているのだ。授業での心配は不要だろう。



そんなことを話している間に教室につく。スライド式の艶やかなドアの取っ手に手をかけ、ホープはやや緊張気味にドアを開けた。カララ・・・と軽い音が響く。



「・・・・・・」

「・・・・・誰もいないわね」

「だな」




ドアの取っ手に手をかけたまま、ホープは乾いた笑みを零した。自分達と同じ試練を乗り越えて入学できた、残る二人。

チェリーが先に学校に向かったため、もう来ているかと思ったから緊張していたのに・・・・。と、ホープはガックリと項垂れる。それを同情するようにアランが肩に手を置いた。



「ま、いいじゃねえか。そいつらが来るまで待ってようぜ」




ー3→←第三章ー1



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ゆゆ(プロフ) - たむたむさん» 初コメありがとうございます!!現在、友だちがトップ画を手掛けてくれているので、お楽しみに! (2022年10月24日 21時) (レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)
たむたむ(プロフ) - 初コメ失礼します!ゆゆさんのオリジナルは私得でしかない…更新楽しみにしています! (2022年10月24日 20時) (レス) id: b722612dff (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 蒼衣さん» 私は蒼衣さんが読んでくれていることがうれしい (2022年10月23日 23時) (レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)
蒼衣(プロフ) - ふあ。おりじなる。うれしい (2022年10月23日 20時) (レス) @page3 id: 07bd606f9d (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 掛け持ち魔チョコミルク チョコミント味 2号さん» 友だちに書いて!って言われてようやく出せました〜!お久しぶりです!いつもありがとうございます!! (2022年10月21日 23時) (レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆゆ | 作成日時:2022年10月21日 20時

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