宣戦布告が示す意味

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「解せないって・・・・南海さんよく考えてよ。バレー部じゃないのに試合でてそのままインハイ優勝だよ？」

『いやいやいや・・・私以外のチームの子がいたし・・・』

「・・・・・春高は来てなかったけど」

『やめてください赤葦くん。悲しくなってくるので』



赤葦くんは意外に意地悪なところがあったりする。

というか、赤葦くんもなかなか凄いよね。全国よく行ってるし、全国５本指のエースである木兎さんにトスをあげてるし・・・・。


試合見てるときも思ったけど、冷静で周りもよく見てるからなあ・・・・。



「あ、そうだ。連絡先交換しない？」

『赤葦くんもですか』

「え？」

『いや・・・他の人たちも交換しよって言ってくれたから。みなさん優しいよね』



こんなよそ者感しかない私にわざわざ連絡先訊いてくれるなんて、ホントになんですか。いい人しかいないんですか、男バレって。

及川さんをはじめとした青城メンバー、翔陽くん繋がりで烏野。音駒と梟谷はあんまり関わる機会なかったけど、研磨くんとはさっき交換した。


私の連絡先、バレー部で埋め尽くされちゃいそう。



「部活じゃないと会う機会ほとんどないもんね」

『確かに。私は調理部だからなあ・・・・』

「バレー部入ればいいのに」

『・・・・ちょっといろいろありまして。それに、一応副部長だからね。ここでやめるわけにはいかないの』



・・・・先輩たちが怖いだなんて、あんまり言わないほうがいいと思うし。



「ああ、調理部だからか。雀田さんたちがご飯づくり助かってるって言ってたよ。南海さん手際いいからって」

『お役に立てたのならよかった。手伝いに来たのに迷惑かけちゃってたらって思ってたから・・・』

「いつも人手不足だからね。俺からもありがとう」

『・・・・赤葦くん、さてはモテるな・・・？』

「えっ」



顔もカッコいいし、性格よし、スポーツ万能。あと絶対賢いよね。

同じ学校の女の子たち、絶対赤葦くんのこと逃すはずないし。




「そういえばずっと訊きたかったんだけど、去年のインハイ、どうやって見た目変えてたの？」

『え？ウィッグにカラコンだよ？カラコンいらないかなって思ったんだけど、友だちに言われたから・・・』

「誰も思わないよね。まさか、あの『幻の司令塔』が南海さんだなんて」

『その異名好きじゃない・・・・』





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