関わり頑固拒否です！

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「ところで、セッターとしても活躍できそうな優樹菜ちゃん」

『・・・なんですか』



「優樹菜ちゃんがリベロになったのって、夜久に憧れてたからだったりする？」



少し真剣そうに訊いてくる黒尾さん。

なんでそんなこと訊くんだよ。急にシリアスっぽい雰囲気出すなや。


何故だと逆に問い返せば、「夜久に懐いてるだろ」って言い返された。



いや、懐いてるわけではない。断じて違う。これは言わせてくれ。




『バレー部での常識人、夜久さんや海さんしかいませんからですよね？それ以外に理由あります？』

「海とはあんまりだろ？」

『夜久さんのコミュ力の高さ、舐めちゃいけませんよ』

「それは言えてる」

『納得してしまってるじゃないですか』



いいのかそれで。




『・・・・・まあ、憧れてる人はいないわけではないですけど』

「えっ」

『あ、安心してください。黒尾さんではないので』

「ふざけんのかなこの子は。俺はまずリベロじゃないから」




前世からの憧れ・・・というか、簡単に言えば推しだな。

うん、オタ女子からすればその言い方のほうがしっくりくる。


今となっては、多分リアルで存在する人だろうし・・・・。


ちょっと近くでそのプレーを見てみたいって言う気持ちもある。

特に公式戦。これは見ないと死ぬかもしれん。


いや、見たとしても尊死するわ絶対。





『ま、黒尾さんには関係ないってヤツです』

「え、そこまで言って誰か教えてくれないの！？」

『当たり前じゃないですか。当ててみてくださいよ。絶対今は分かんないんで』




私はそう言うと、黒尾さんのスマホを奪い取ってパスワードを開け、動画を削除して返却した。

そしてカバンを肩にかけなおし、「じゃ、また明日〜」と言いながら駅へ直行。





「・・・・・なんで俺のロック解除できたわけ？」

『誕生日をパスにするとか安易すぎるんですよ〜』

「なんで俺の誕生日知ってんの！？・・・・・って帰ったし・・・」




それは言えないってヤツです。

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