鬼狩り転生少女のヒーローアカデミアVol.８

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『そりゃまぁ上司に舐めた口きいてるじゃないか元鬼狩りよぉ・・・・』

「は？」


((・・・・あっ))




刀を握った手を震わせながら俯いている優樹菜を見て、善逸と玄弥はいち早く危機を察知した。

伊之助に至っては最早同じように恐怖で震えている。



『＿＿＿＿＿＿決めた。この舐めた奴は私が殺す。いいかな？我妻くん』

「別に構わないけど・・・・な、なんかキレてる・・・・！？」

『まさかぁ、そんなわけないよ♥』

(((絶対キレてる)))




『＿＿＿＿＿＿雫の呼吸 弐ノ型』



露華！！！





地面を蹴って距離を詰めた優樹菜は儈岳に向かって細かい斬撃を入れる。


儈岳は善逸たちとは違うその素早さに驚いたが、自分よりも弱いとは思っている。

＿＿＿＿＿だって、鬼だから。上弦だから。



だから負けないし、負けるはずがない。




だが、何故だろうか。






『参の型 風林水華！！』

「っ・・・・・！！」





何故だ。何故俺は焦っている・・・・？


今まで出会って来た中の隊士で一番強いから？
柱だから？



＿＿＿＿＿＿＿＿＿それとも





(何故・・・・俺はコイツのことを攻撃できない・・・・・？)


『＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿伍ノ型』




攻撃を躱した儈岳がよろけると同時に目の前に来て、その蒼い瞳と目が合った。


澄んでいる、闇一つない瞳。

だが、その中には多量なる闘気があった。






＿＿＿＿＿＿＿＿＿大丈夫？


(・・・・・・・！)





頭の中に、そんな声が響いた。

人間の時に言われた時の、あの言葉。




＿＿＿＿＿＿＿＿＿私は雫柱の華城優樹菜。よろしくね



(コイツは・・・・鬼にやられそうになった時に俺を救けてくれた・・・・)





地に座り込んでいた儈岳に、優しく手を差し伸ばしてくれた。

背後にあった満月の光に照らされて、まるで一つの星のようなその瞳。



あの時手を掴んだ時に感じた、今までになかった暖かさ。






「・・・・・・まさか・・・・・優樹菜・・・・・？」

『！』




優樹菜は少し驚くと、笑って頷いた。

そして、伍ノ型から肆ノ型へと切り替えた。





『＿＿＿＿＿＿前世からありがとう、儈岳くん。またね』




＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿雫の呼吸 肆ノ型 天ノ弱

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