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なんと、サスペンダーが限界まで伸びきって柵が折れそうになってしまったのだ。慌ててサスペンダーを掴むも、どんどん膨らむボールで引っ張られてしまう。
そしてとうとう柵は折れ切ってしまった。その勢いで弾き飛ばされる。
液体によって動きにくいこの場。焦りが勝って、優樹菜は結愛を見る。
『如月さん!これ、どうするの!?』
「え?・・・・耐える?」
『耐える!?ノープランだったの!?』
「いやだって_____」
何かを言おうとした結愛の言葉を遮るように、サスペンダーの端を何者かが掴んだ。
「大丈夫かい!?」と言ってきたのは、ヒカリエから飛び出して来た高木。その後ろには佐藤もいる。しかし高木からは赤い血が滴っていたのだ。
佐藤がそれを言うが、高木は「今はここを離れるわけにはいかない」とサスペンダーを引っ張った。
「・・・・・もう、わかったわよ!」
それにつられ、佐藤もサスペンダーを掴んだ。
が、それでも人数は足りない。更に、痛みに耐えきれなくなった高木が地面に座り込んでしまう。
「おい、大丈夫か!?」
そしてそこに、避難誘導を呼びかけていた伊達が駆けつけてきた。彼曰く、他の刑事は別のところへと向かったらしい。
血を流す高木に代わり、伊達がサスペンダーを引く。
________その時。
「手伝うよ」
そう言ってやって来たのは、エレニカの仲間達だった。
彼らはすぐさまサスペンダーに手を伸ばし、コナンのやろうとしていることに手を貸した。涙を浮かべるエレニカに、彼らは言った。
「エレニカ、我々のリーダーはお前だ。お前の進む道に、俺達はついていくよ。他の皆も賛同している。お前一人で背負うことはない」
こうして、サスペンダーも結びなおされた。
コナンのボールは完全に大きく膨らみ、交差点を塞ぐようにして液体を塞き止めた。爆薬は、混ざらなければ爆発しない。そしてそれは今____彼らの手によって防がれた。
ハロウィンの花嫁が起こした大事件。
そしてそれは今、彼らの推理と友情、行動の全てによって終幕を迎えるのであった。
☆
END
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ゆゆ(プロフ) - yumさん» 初コメありがとうございます〜!最近忙しくって更新できていませんでしたが、今日は頑張って更新させて頂きます! (2023年4月17日 20時) (レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)
yum - 初コメ失礼します!この作品めちゃくちゃ面白いです!更新頑張って下さい🙌応援してます📢 ̖́- (2023年4月12日 19時) (レス) @page7 id: 078a32e2da (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 花音さん» 初めまして!そう言っていただけて嬉しい(*^-^*)♡ありがとうございます! (2023年3月21日 17時) (レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)
花音(プロフ) - 初めまして♪凄く面白かったです( ≧∀≦)ノ続きがとても気になります( ;`Д´)これからも応援してます(^○^) (2023年3月20日 11時) (レス) @page7 id: c9954f1e86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆゆ | 作成日時:2023年3月18日 23時