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残り1分・・・40秒・・・30秒・・・・。
刻々と時間は削られていく。「クソッ」とコナンは焦ったような声を出していた。優樹菜も苦々しい顔で手を動かし続けている。
残り_____10秒。
パチン、と一本のコードが切られる。
9秒、8秒、7秒。
止まることなく、コードは切られていった。
________パチンッ。
・・・・そこで、優樹菜の手は止まった。タイマーは、「00:01」という文字で止まり、点滅していた。そして、すぐに息絶えるように音を鳴らして文字は消え失せた。
ふっと息をついて、ハサミが床に落ちる。
『・・・・・・・はあああああああ・・・・・っ』
____解体は、ギリギリで終わった。
あと一秒遅かったら、この建物ごと爆発するところだった。
コナンも大きく息を吐いてその場に座り込む。優樹菜もその場に座り込んだ。遠くのほうから、パトカーのサイレンが聞こえてくる。
「っと、警察が来る前に・・・」
『何するの?』
「この液体を調べたくてな」
近くにあったポットと、自分の着ていた上着に爆弾の二色の液体をそれぞれ含ませた。それを見ていた優樹菜は「よくやるなあ」と心で呟いていた。
少しして警察は到着し、閉じられていた扉も開かれた。
下に下りれば心配そうにしている子供達がいて、無事だと伝えれば嬉しそうに歓喜の声を上げていた。コナンも歩美につかみかかられるような勢いで心配されている。
さらには蘭もやってきて、めちゃくちゃに心配されたが、怪我がないことを伝えれば酷く安心したような表情をしていた。
優しい人だなあ、と思っていれば、佐藤刑事が近寄って来る。
「優樹菜ちゃん、ちょっといいかしら?」
『あ、はい!爆弾のこと・・・ですよね?』
「ええ・・・・本当、無事でよかったわ」
チラリと子供達を見れば、高木刑事が子供達にわいのわいのと爆弾の話をされていた。収集が大変そうだ。
周囲を見渡しても、松田達はいない。あ、よかった。怒られない。
その安心が表に出ていたらしく、佐藤から「松田くんは別の仕事よ」と教えてくれた。よかった。来てくれたのが佐藤刑事で良かったと心から思った。
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ゆゆ(プロフ) - yumさん» 初コメありがとうございます〜!最近忙しくって更新できていませんでしたが、今日は頑張って更新させて頂きます! (2023年4月17日 20時) (レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)
yum - 初コメ失礼します!この作品めちゃくちゃ面白いです!更新頑張って下さい🙌応援してます📢 ̖́- (2023年4月12日 19時) (レス) @page7 id: 078a32e2da (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 花音さん» 初めまして!そう言っていただけて嬉しい(*^-^*)♡ありがとうございます! (2023年3月21日 17時) (レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)
花音(プロフ) - 初めまして♪凄く面白かったです( ≧∀≦)ノ続きがとても気になります( ;`Д´)これからも応援してます(^○^) (2023年3月20日 11時) (レス) @page7 id: c9954f1e86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆゆ | 作成日時:2023年3月18日 23時