第32符 ページ39
着替えが早めに終わり、個室を出た天馬は先ほど隠し撮りした、いやしてしまった、Aの写真を見る。
天(......俺は変態か//汗)
自分がやってしまった行いについて後から罪悪感が押し寄せてくる。が、一方で何故か優越感ひたっている自分が居るのも認識していた。
そして数分後、まだ写メを見ている天馬に、着替え終わったAが声をかける。
貴『お待たせしました〜。』
天「......」
貴(......気付いてないのかな?)
『天馬、お待たせ...?』
2度声をかけたのだが、やはり反応がなく、背を向けたままだ。
今度は少し大きな声を出してみる。
貴『天馬?』
――――ギグッッ!!!!
よほど驚いたのか、天馬の身体がかなり揺れ動いた。
天『ぁ、......着替え終わったか。』
貴『うん、...何してたの?』
気になったのでさり気なく聞いてみた。
天「...え、い、いや、何でもない、次行くぞ。」
そう言って何かを隠すようにそそくさと歩いて行ってしまった。
貴『え、あ、...待って、』
そう言ってすぐに後を追いかけた。
その後何度か先ほどの事を聞くが上手くかわされてしまい、極めつけは最後の方はもうガン無視。
貴『ね、ねぇ...私何か気に触ることしたかな...苦笑?』
天「.........」
そう聞いてもやはり無視。
...ズキン、ズキン...。
何だろう、凄く悲しい。
何故だろうか。こんな事今まで無かったのに、何を怒らせたんだろうか。
私が何か触れてはいけないことに触れてしまったのだろうか、色々と予想が思い浮かぶが、なにかした。という自覚はないので結局は謎のままになってしまう。
そして、その悲しみが怒りに転じるにはさほど時間はいらなかった。
貴『―――んで。
何でそんな無視するの?苦笑』
聞こえているのだろうが天馬は無視を決めこんでそのまま歩き続ける。
貴(......ピキッ)
貴『...いい。もういい。
何でそんなに怒ってるのか知らないけど言ってくれないと分からないよ。』
いつもより低い声で天馬に告げて天馬が向かう方向とは逆の方向に向かう。
もちろん、旅館の本館の方だ。
こんな状態でこの後も夜まで一緒なんて、嫌だ。耐えきれない。
そう思って私は天馬を置いて先に1人で陰陽連に帰ろうと思った。
いきなりAが本館の方へ向かっていくので流石に天馬も気づいて振り返る。
天「おい、どこ行くんだ。んん?」
貴『帰る。』
天「まだ時間あるだろうが。」
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Laven(プロフ) - 天馬は土御門有馬のことを有馬とは呼びませんよ。 (2020年10月27日 10時) (レス) id: 6c7fad0c5e (このIDを非表示/違反報告)
徒花 - この作品初めて見ましたが面白かったです!頑張ってください (2019年4月13日 17時) (レス) id: 5d280f12f7 (このIDを非表示/違反報告)
めり(プロフ) - 龍黒点ってことはアニメ沿いなんですね! (2018年12月25日 18時) (レス) id: fff5b31823 (このIDを非表示/違反報告)
Oliver(プロフ) - 蘭花☆♪さん» 漢字変換間違ってましたよね、すみません。後々直していきます。ありがとうございます。 (2017年3月7日 23時) (レス) id: 6215888b9e (このIDを非表示/違反報告)
Oliver(プロフ) - 魚の鱗さん» お疲れ様です。ありがとうっす、その言葉励みにして2章も頑張りますわ。全然大丈夫っすよ〜無理せずに。 (2017年3月7日 23時) (レス) id: 6215888b9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Oliver | 作成日時:2017年2月9日 8時