2.遊戯 ページ6
気がついたらそこは城の中だった。
壁には鮮やかな色彩で描かれた絵や模様。
光が反射しているシャンデリアに真っ赤なカーペット。
とても美しい風景だったが私はすぐに違和感に気づいた。
「ねぇ、コアさんこれって」
「うん。多分考えてることは一緒だね。」
上を見上げるとあまりに高すぎる天井。
目の前にある机や椅子たちも、全てが自分たちの想像を越える大きさだった。
「私達小さくなったって事?」
そうだと思う、そう言って彼は周りをぐるりと見渡した。
私も周りを確認するが特にこれと言ってヒントになりそうな物はない。
しばらく私達が首を傾げていると、遠くから何者かが歩いてくる音が聞こえた。
とっさに私達は物陰へ隠れ、その様子を伺った。
そいつの顔さえ見えなかったが奴が人間では無いことは分かった。
足元を見ると茶色の様な毛が見えた。何かと言えば動物に似ている気がする。
ふとコアを見ると真剣な眼差しであいつを見ている。すごい頭良さそうだね、なんか。
それから少し経って、そいつは部屋から出ていった。部屋は特に何も変わっていなく、また振り出しに戻ってしまったと思った。
「おかしいね。」
彼が言って反射的に私がえ、と言う。
「だっておかしいでしょ。結構な間ここに居たのに、何一つ変わってないんだよ?何かあるとしか思えないでしょ。」
確かに。よくよく考えればおかしい。
だとすればアイツはここに何をしに来たのか。
「何かを見に来た。もしくは、私達の見えぬところでなにかが変わっている可能性がある。」
「後者よりは前者かな。あまり物音がしなかったから。それに、アイツはあまり動いていなかった。ヤツがいたところの近くに何かあるんじゃないかな。」
まずはそこに行ってみようと言う話になり、私達は周りの物を使い、何とか机に登った。
机の上から周りの広い景色が見られ、ヤツがさっきいた場所も把握出来た。
そこにはパソコンがあった。画面は真っ暗で何も写っていない。
「パソコン、つけてみよう。」
コアさんがパソコンの電源をつける。
しかし、そこに映し出された文字は全く読むことのできないものだった。
またそれは後にしてその隣にある本も開いてみた。中にはびっしりと文字が敷き詰められており、またしても読めるようなものでは無かった。
その中で1つだけ、私達にも読めるものがあった。それはとても古くて、文字もかすれている。本と言うよりは日記の様で手書きだった。
私達はそれを読み始めた。
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青い宇宙人(プロフ) - さっさっささん» ありがとうございます!もう、一生懸命更新頑張りますっ! (2019年12月17日 22時) (レス) id: eb24f19649 (このIDを非表示/違反報告)
さっさっさ - 全然更新遅くないですよ! (2019年12月17日 18時) (レス) id: eb6c59978d (このIDを非表示/違反報告)
青い宇宙人(プロフ) - さっさっささん» ありがとうございますっ!(笑) 相変わらず更新ペース遅くてゴメンなさい! (2019年12月16日 21時) (レス) id: eb24f19649 (このIDを非表示/違反報告)
さっさっさ - あ、もう最高(笑) (2019年12月16日 18時) (レス) id: eb6c59978d (このIDを非表示/違反報告)
青い宇宙人(プロフ) - さっさっささん» ありがとうございます!お気に入りだなんて...!嬉しいです!更新頑張ります!! (2019年12月13日 5時) (レス) id: eb24f19649 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青い宇宙人 | 作成日時:2019年12月10日 14時