episode : 13 ページ14
ななもりさんは体勢を起こしてあげても辛そうな表情が無くなることはなかった.
お兄ちゃんは戸惑いから未だ動作をする事が出来ず,結局私が救急車を呼んだ.
「 なーくん , 大丈夫なのか … ? 」
「 … かなり危険な状態かも 」
いつ倒れたのかが分からないのがとても怖いところだ.
ここは人通りの少ない歩道,私達が通って居なかったら,今よりもっと危険な状態で見付かって居たかもしれない.
脈拍が高く,手足の震えに体温の高さと比例した顔の青白さ.
私の知識では当てはまる症状の中で可能性が高いのはあれくらいしかなかった.
「 もしかして , なーくん俺を探して … 」
「 お兄ちゃんは深く考えすぎたら駄目だよ 」
「 でも , きっとなーくんなら … !! 」
「 大丈夫だから , 落ち着いて 」
ようやく遠くから救急車のサイレンの音が聞こえて来たと思えば,今度はお兄ちゃんが危ない状態へと変わった.
呼吸数が増え,苦しそうにしている.
所謂,過呼吸状態だ.
「 お兄ちゃん , ゆっくり呼吸して !! 」
「 っ , はっ , はっ 」
過呼吸になった人間は,そう声を掛けられても直ぐには実施する事が出来ない人間が多数だ.
お兄ちゃんもその人間の内の1人で,しゃがみ込んで浅い呼吸を繰り返している.
今すぐに背中を摩って落ち着かせてあげたい,でも私の腕の中には危険状態のななもりさん.
優先すべきはこっちになってしまう.
この場には私達3人しか居なくて,その内2人はとてもじゃないけど安全な状態じゃない.
お願いだから,早く来て!!
「 大丈夫ですか ?! 」
気付けばサイレンの音はすぐ目の前まで来ていて,中から此方に救急救命士の人達がタンカを持って駆け寄ってきた.
2人は私の腕からななもりさんを抜き取り,急いで救急車の中へと戻り,残り1人はお兄ちゃんの方へ駆け寄った.
「 貴女達はどういうご関係でしょうか ? 」
「 私と彼が兄妹で , あの方は友人です 」
「 もし宜しければ付き添いされますか ? 」
救急救命士の方に尋ねられるもすぐ答えは出せなかった.
お兄ちゃんを見れば,質問が聞こていたのか黙って頷いていた.
お兄ちゃんも顔を白くさせ,今ようやく普通の呼吸に戻って来ていた.
私とお兄ちゃんは付き添いを決めて,ななもりさんと共に救急車で病院まで向かった.
何で,こんな危険な状態になっているんですか.
お兄ちゃんも何で過呼吸になったの.
ねぇ,何があったの.
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ましゅ☆まろ。紫月まろ。(プロフ) - 泣きました。そして、今更ながらですが、完結おめでとうございます！ (7月25日 12時) (
レス) @page49 id: df7b4f216a (このIDを非表示/違反報告)
たろち - 完結おめでとうございます!!とても生々しく人間らしい、そしてすとぷりらしい大好きな作品です。ありがとうございました。 (2022年2月17日 5時) (レス) @page49 id: e2d4e1bc60 (このIDを非表示/違反報告)
namo(プロフ) - いちごオレ。さん» ありがとうございます(；；)♡ (2022年2月13日 13時) (レス) id: eec0e0c5bb (このIDを非表示/違反報告)
namo(プロフ) - らいかさん» ありがとうございます；； (2022年2月13日 13時) (レス) id: eec0e0c5bb (このIDを非表示/違反報告)
namo(プロフ) - 緋桜ひよ子＠ミスキャト黄色担当さん» 見付けて下さってありがとうございます(；＿；)こちらこそありがとうございました! (2022年2月13日 13時) (レス) id: eec0e0c5bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：namo | 作成日時：2020年11月26日 3時
