第五十七話【朱鬼】 ページ8
〜鮮視点〜
煙が消えるまで動物を具現化させながら愉衣さんから逃げる
別に刀で近接戦に持ち込んでもいいんだけどね、あれは疲れる
無駄に汗だってかくし、力を入れすぎると腕なんかを切り落としてしまいそうになる
それは流石に不味いからね
小生は学院を卒業するまでは問題を起こしたくないんだよ
だからこの対抗戦も本気を出さずにいたのに、
「わぁ、愉衣さん凄いね。…色んな意味で」
煙が消え去った室内に残るのは、破壊され、崩れかけている壁
ヒビが入りすぎて少し歩くだけでも割れる床
流石の小生でもこの惨状には驚くよ
見てご覧よ
監督役の教師の顔が真っ青だ
「これではもう、対抗戦も出来ないね。ここでお開きとしようか。構わないですよね、先生?このまま続ければ、必ずどちらか一方、もしくはお互いが怪我をします。ならここで終わらせてしまった方が身の為だ」
学院側としても、あまり多く負傷者を出すのは嫌だろう
学院外に変な噂が広まってしまえば学院の評価は右肩下がりだ
教師もそれは理解しているのだろう
顔を真っ青にしながらも微かに頷いた
「と、言う訳だ。愉衣さんも納得してくれるかい?」
「も、勿論ダ!」
「ありがとう。それでは小生は修復担当の先生を呼んできますね」
小生は部屋を出ていこうとする
が、そうだそうだ、忘れていたよ
「初めまして、もしくはこんにちは。此度は小生と愉衣さんの対抗戦に来てくれてありがとう。それから、申し訳ないね。皆からも見える通り、部屋の壁や床にヒビが入って、とても危険な状態でね。対抗戦は中止になった。…このような体たらくを見せてしまって、本当に申し訳ないと思っている。無駄な時間を使わせてしまって、済まないね」
そう言いながら観客席に向かって礼儀正しくお辞儀をする
「それでは先生、本当に呼んできますね。失礼します。愉衣さんも、自分のせいだと己を責めないでくれよ。元はと言えば小生が卑怯な手を使ったばかりに起きたことだからね」
そして今度こそ部屋を出た
その後、修復担当の教師に修復を頼んだは良いものの、生徒会のメンバーでもあったのでそのまま他の部屋の修復にまで借り出された
ハァ、なんで"僕"が手伝わされなければならないのか…
おかげでこの後の予定が狂ってしまったよ
ま、そこは優等生の性、という事にでもしておこうか
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雪白(プロフ) - ブラックアイさん» ダメな場合は日時を決めましょう (2019年1月19日 18時) (レス) id: acba558d74 (このIDを非表示/違反報告)
雪白(プロフ) - ブラックアイさん» 今なら大丈夫です! (2019年1月19日 17時) (レス) id: acba558d74 (このIDを非表示/違反報告)
ブラックアイ - 日と時間決めますか? (2019年1月19日 17時) (レス) id: b64c02d5d7 (このIDを非表示/違反報告)
雪白(プロフ) - ブラックアイさん» ごめんなさい見てませんでした!次はしっかり見ておきます!! (2019年1月16日 20時) (レス) id: acba558d74 (このIDを非表示/違反報告)
ブラックアイ - 雪白さん» パスワードお願いします! (2019年1月16日 17時) (レス) id: b64c02d5d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪白 x他5人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時:2018年10月23日 19時