第九話【ダンテ】 ページ8
「だっる……」
人通りの少ない廊下の突き当りで、ボンヤリとそう思っているのかどうかも危ぶまれる事を口に出す。
校長からの"有難いお言葉"も午後からの対抗戦についても、人の影に隠れて
「おぉ〜い!ダンテ〜!!」
こんな陰鬱とした場所には似つかわしく無い、高らかな足音と共にこちらに手を振る犬の様な同級生。
対抗戦の時間だから呼びに来たのだろうか、と壁にもたれかかっていた体を起こす。
「どうしたの?」と小首を傾げ、何を言われるかは分かっていながらも、コミュニケーションの為に敢えて尋ねる。
「もう直ぐ対抗戦だぜ!早く行かねぇといい席取られちまうよ!」
「そうだね、ありがと」
ゆっくりと瞼を閉じれば、それだけで"微笑んだ"と勘違いしてくれるのだから、やりやすくて助かる。
「早くしろよ〜」と手を引かれ、慌てたように駆けだす。
こんなやりとりを他人に見せつけるだけで、僕がコイツと"仲良し"だと勘違いしてくれるのだから
……やりやすくて助かる。
「対抗戦かぁ、僕の番は早めに終わるのいいなぁ」
"コミュニケーションの為に"相手が返しやすい事を独り言のように呟く。
「どうしてだ?」
そして返ってきた質問に笑顔で好印象を与える様な返答をする。
コレがいつもと変わらない、繰り返しの単純作業。
「だって、早く終わればその分皆の活躍を見れるじゃないか!」
……だっる。
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ブラックアイ - 更新しました (2018年10月23日 18時) (レス) id: b64c02d5d7 (このIDを非表示/違反報告)
ブラックアイ - 更新します (2018年10月23日 17時) (レス) id: b64c02d5d7 (このIDを非表示/違反報告)
閑(プロフ) - 更新します!! (2018年10月23日 16時) (レス) id: 2baf58587d (このIDを非表示/違反報告)
よもぎまんじゅう(プロフ) - 更新しました (2018年10月22日 20時) (レス) id: 1b69b5d6d8 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎまんじゅう(プロフ) - 更新します (2018年10月22日 19時) (レス) id: 1b69b5d6d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪白 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時:2018年10月14日 21時