【募集企画】天空魔法学院【小説ver】 (ページ25)

今日:2 hit、昨日:9 hit、合計:13,000 hit

第二十八話【クロロ(十夜花菜)】ページ25

扉を開け中に入ると、黒院はまだ来ていなかった。

まぁ入っていきなり戦闘はちょっと酷だと思ったから、来ていないのは安心だ。

しかし、新入生も結構見に来てるな...。

今回はあまり本気で戦わなくてもいいかもしれない。勝っても負けても、評価には入らないらしいからな。

「でも、緊張してきた...。」

少し刀を降っておこうと思い「夜桜」を抜く。

「これを持つと力が湧いてくるな。」

そう言うと、いきなり扉が開いた。

「遅れてすまん！」

入ってきたのは黒院だった。

男だとは分かってはいるものの、近くで見るとやはり女に見える。

もしも、私が男だったら惚れていたかもしれない。

「おい。何ボーッとしてるんだ？」

「別に、何でもない。さっさと始めよう。」

「その前に一つ提案がある。」

「提案？何だ？」

「今日は引き分けにしないか。あまり本気を出すと新入生がどう思うか...。」

確かに、それもそうか。でもコイツは生徒会副会長だ。頭もいいだろう。

作戦かもしれない。

「本当に引き分けにするんだな。」

「あぁ。というか遊ぼう。時間ギリギリまで。」

何を言っているんだ、コイツは。

遊ぶ？戦闘だぞ？

でも始まるまで、あと15秒。

時間がない。

...私の素振りの意味がないが、今日くらいいいか。

「分かった。」

「よし。では、よろしく。」

3,2,1,0

私達は10分間遊び続ける事になった。