【刀剣乱舞】ワダツミと黒【男主】 (ページ4)

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邂逅ページ4

転送されて初めて目にしたのはボロボロの門だった。

「ここか。」

思った以上に損傷が激しい。

「……ん？」

ばあちゃんの刀が微かに震えている。

「……そう言えば、君が誰か分からないな。顕現……出来たらいいんだけど。」

長さから見て打刀だろうか。

鍔は見事な龍だ。

「どうしよう……」

政府の役人からはこんのすけを探せと言われた。

でも、この扉を開けた瞬間刀剣が襲ってこないとも限らない。

「……全身に罠を張る、か」

ばあちゃんの刀を顕現出来ない今はそれぐらいしか手がない。

騙し討ちだなんだと言われても面倒なので声をかける。

「この扉の向こうに居るかは知らないけど、今から僕はお前達が斬りかかってきてもいいように対抗策をとる。」

返事はない。

「だから斬りかかって怪我を負ってもそちらの落ち度だと伝えておく。伝えたから騙し討ちだなんだと言うのは無しだからな。」

無効化の下に睡眠毒、弱い毒、スタン、小さめの傷を負わせる罠を重ねて張り、扉を開ける。

と同時に、赤黒くなった白い男が斬りかかってきた。

ｷﾝｯと鋭い音がして、無効化の結界が刃を防ぐ。

「やっぱりいたか。」

「いやあ、扉での待ち伏せの可能性に気が付くなんて驚いたぜ。さては君、中々頭が回るだろ？」

「さあな」

こいつは知っている。

確か鶴丸国永と言っただろうか。

しかし、ずいぶんと余裕が無いようだ。

「おっとこいつは辛辣だ。まあ、君にはここで死んでもらうしかないがな！」

鶴丸国永が刀を振り下ろす。

「……誰が1重の罠しか張っていないと言った？」

そう言った時、口角が上がるのが分かった。

「なっ、まさか！」

「気づいたか。だがもう遅い！」

2枚目の罠が刃を受け止める。

その瞬間に鶴丸国永に向け睡眠ガスが噴射された。

「ぐっ……」

「世界一怖いもの知らずな動物とされるラーテルさえ眠らせる睡眠薬だ。神の端くれとはいえ体のベースが人間であるお前達にも当然効く。」

「……それは卑怯だろう…」

「扉で待ち伏せしてたお前に言われたくないね。」

「……君、弱そうな見た目で随分と力があるんだな。」

「……そうしないと生きてこれなかったからな。」

それだけ言うと鶴丸国永は倒れた。

「あ、こんのすけについて聞けば良かった。」