【19】目が覚めて ページ27
………、………、………、
だれかのこえがする………
………、………、………Aっ!!
唐沢「………ハッ!?」
海図「あ!やっと起きたっ!」
見慣れぬ白い天井と海図くんの半泣き顔に、しばし動揺する。
そうか、私、仮病使ってサボったんだっけ。
唐沢「えっと………どうしたの、海図くん」
海図「どうしたのじゃないんだよ!」
海図くんはわなわなと震え出した。私は起き上がり靴を履くと、海図くんの肩を揺すった。
唐沢「海図くん、しっかりして!何があったの?」
海図「海王に不良が攻めてきたんだ!キャプテンと井出ちゃんと湾田が戦ってるんだよ!」
浪川くんが、不良と………?
顔からサッと血の気が引くのがわかった。思わず立ちくらみがして、ふらりとバランスを失いかけた。
ふと隣のベッドが目に入った。喜峰くんが居なくなっている。
唐沢「海図くん、喜峰くん知らない?」
海図「さっき起こしたら飛び出してった。多分あいつもキャプテンのとこだよ」
喜峰くんの無邪気な笑みと、浪川くんの声を思い出す。
そしてそっと唇に触れる。
ブロック塀の冷たさと、心地よかった夜風を思い出す。………あのキスの時の。
唐沢「行こう海図くん、みんなを助けなきゃ」
こんな女の子と小さな男の子に
何ができるわけでもないけれど
このまま黙って寝ていられるほど
…私の神経は太くないんだから。
今日の海の男!
浪川「おい、そこのお前!…俺の彼女になれ!!」
24人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
涙音(プロフ) - *文月*〜huduki〜さん» 返信遅くなってごめんなさい。こんな風に誉めていただいたのははじめてです。書いていて良かったです........!実は近々この続編を上げることになりました。もしよろしかったら読んでみてください。本作よりさらに良いものになるよう精一杯執筆いたします。 (2016年12月11日 23時) (レス) id: 541fead6be (このIDを非表示/違反報告)
*文月*〜huduki〜(プロフ) - 私は5年くらいこのサイトで色々な小説を読んできましたが、その中でこの作品がダントツで面白いです。もっと熱く語りたいのですが、文字数の上限をこえそうなのでこれくらいにしておきます。気持ちが伝わると嬉しいです。これからも素敵な作品を作っていってください。 (2016年11月14日 10時) (レス) id: bb022945e6 (このIDを非表示/違反報告)
涙音(プロフ) - 律華@Twitterはじめました。さん» コメントいただいて久しぶりに戻って参りました…とりあえず少しだけ更新しましたが、夏休みに完結できたらと思います!すっかり放置してました… (2015年7月4日 21時) (レス) id: 71e3a373e6 (このIDを非表示/違反報告)
律華@Twitterはじめました。(プロフ) - 更新頑張ってください!続き見たいです! (2015年7月4日 5時) (レス) id: 7cb333b288 (このIDを非表示/違反報告)
海王星(プロフ) - 久しぶりの更新だね笑 相変わらずの素晴らしい文才!期待に胸が弾むぜ( ´∀`)← (2014年8月9日 17時) (レス) id: c49ea11c01 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:涙音 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/enkorimatsue/
作成日時:2014年1月14日 1時