▼悪足掻き７８話___em side ページ31
em「A！！」
zm「エミさん急いで応急処置頼むわ」
em「勿論…！ですが妙に傷が開いている様な」
zm「ぎくぅ！！！」
em「ゾムさんAに何かしました？」
zm「押した」
そしたら傷口開いてもうた、とにっこりするゾムさんには狂気よりも呆れが勝ってしまった。昔から何を考えているか分からないこの2人にもう既に話から置いてけぼりにされている気がした。
Aの方はというと、流石にもう口を開く気力も無いのか力無くゾムさんに背を預けていた。馬車の中は狭すぎるけれど仕方がない。脇腹を撃たれたとなると出血量は酷い。幸いにも弾が残っていないからいいものの……
ロボロさんとショッピ君が電波を繋いで先程インカムで連絡があった。グルッペンが射撃されて、それをAが守ったと。
最近の彼女にしては耳を疑う行動だった。
だが昔から知っている身としては、昔から彼女はこういう人間で。自己犠牲がすぎるというか、なんというか。新兵時代にも先を走って足を失いかけた事だってある。
em「無理はするなとあれ程…」
『…えみさん』
em「喋るな。傷、悪化してまう」
『最近よく、おこらせ、ちゃうなあ』
em「A」
もういいから喋るな。
顔を歪ませる彼女によって何度手を止めそうになった事か。なんとか応急処置を終わらせた所で、ちょうどグルッペンが馬車に乗り込んできた。御者であるショッピ君が馬を走らせる。馬車を追う様にして馬で駆けるのはゾムさんとトントンさん。先頭を駆けるのはロボロさん。
緊急プランの通りであった。
なんやかんや言って、彼女もしっかり指示通りに動いていかれている。
gr「死んでないか」
em「滅多な事言うなや…かなり荒治療ですから、疲れたんでしょう」
gr「なら耳だけ此方に向けていろA。…さっきの事は礼を言う。助かった。
だがな、A。お前何か勘違いしているだろ。俺らがお前を嫌ってるとでも思ってるのか」
何を言い出すのかと思えば…
gr「逆だA。俺達はお前を離す気はない。お前は少々俺たちに似すぎてしまった様だし……
お前は完璧にヴィラン寄りの人間だからな」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1759人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りと - 凄く面白い作品です…、どこからどこまで、いや全ては総統様の掌で踊らされてるのか…初めっから、出会ってしまった時から潜む狂気を見つけられてしまった時から、夢主はこうなるしか無かったと…見てる限りもう逃げ道無くね？？夢主はもう足掻けないのか…真相や如何に (9月27日 21時) (
レス) @page44 id: ffe5a6a019 (このIDを非表示/違反報告)
菊(プロフ) - 一気見させていただきました。正直つらいです。普通に泣きました。心がもう打ちのめされて…夢主辛いよな、わかるよ、頑張れって言ってあげたい。更新いつまでもお待ちしております、作者様のペースで十分ですので完走なさることを祈っております。頑張ってください！ (2022年7月27日 16時) (レス) @page26 id: 073ffef2d2 (このIDを非表示/違反報告)
ショートピース - この作品本当に大好きです‼︎終わり方が全くと言っていいほどわからないんですよね､､､｡1話読むごとに考察が変わっていって､ほんとに続きが楽しみすぎます｡次の更新待ってます!頑張ってください‼︎ (2022年3月5日 2時) (レス) @page26 id: 4c8fcac512 (このIDを非表示/違反報告)
明引 - わー！更新されてる！！有難うございます、気長に待ってますので頑張ってください！ (2022年2月19日 14時) (レス) id: 03af4fb6da (このIDを非表示/違反報告)
炉兎 - 更新何時までもお待ちしていますので、ご自分のペースで頑張ってください。 (2021年10月1日 15時) (レス) id: 08e88269ec (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：零
| 作成日時：2021年8月30日 23時
