▽悪足掻き５１話 ページ4
肩に腕を回されて「飲み行くで」とコネシマに誘われて早数十分。街のど真ん中にある飲み屋に入って勝手に酒を注文された。酒なんて飲めるわけが無い。
こいつらのものなんて信用できやしない。
しかもこの訳の分からない行動をしているコネシマの酒なんて尚更そうだ。
今の今まで殆ど何もしてこずに、ちらりとヒントを見せつけては消えていった彼が分からなかった。
幹部達の中でも群を抜いて謎めいていた。
だから、何を見透かされているのかと、どこまで知っているのかとはらはらした。
ショッピの言われたあの言葉で確信をつかれた。それが嫌でわざと忘れていたと言うのに。コネシマに取り入られたら尚更それが加速するみたいで、認めたくなかったのだ。
ut「Aちゃんには僕から似合うお酒プレゼントでもしよか？」
kn「やるやん大先生！」
『…いや、要らないです』
さらに、何故鬱までいる？
ut「最近話してなかったし？シマが飲みいくっていうし？僕も行きたかったし？軍学校時代からの仲やし？これは行かない手は無いなって」
は？と内心で悪態をつく。意味がわらなかった。コネシマよりも意味がわからなかった。
あれだけ私は嫌な気分にさせる事を彼に言ったのに、何故またきたのか。謎で仕方がない。シャオロンやロボロのように明確な憎悪を私に向けてくれた方が幾分か楽なのに。
『…鬱も同情してんのやろ。此奴可哀想な奴って』
ut「ちゃうって。Aと飲みたいだけ」
『２０歳まで飲まんから』
ut「この国にそんなルールないで。お祝い事で飲むのがしきたりやん」
『だとしても、何の祝いやねん。あっ、あれか、人を初めて刺し』
にこりと笑ってそう途中まで言いかけて、鬱に手で口を塞がれた。
ut「まだ言うとるん？それ」
目だけは笑っていなかった。
ぞくりと冷や汗が流れた。こんな彼を私は知らない。いつもは嘲笑っている自分が突然小さく消えていく様な感覚がした。それよりも巨大な何かに目の前を覆われている様な気分で鬱を見る。
にこりと笑顔を貼り付けた、怪しい笑顔。
それは、鏡に映った自分の顔にそっくりだった。
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りと - 凄く面白い作品です…、どこからどこまで、いや全ては総統様の掌で踊らされてるのか…初めっから、出会ってしまった時から潜む狂気を見つけられてしまった時から、夢主はこうなるしか無かったと…見てる限りもう逃げ道無くね？？夢主はもう足掻けないのか…真相や如何に (9月27日 21時) (
レス) @page44 id: ffe5a6a019 (このIDを非表示/違反報告)
菊(プロフ) - 一気見させていただきました。正直つらいです。普通に泣きました。心がもう打ちのめされて…夢主辛いよな、わかるよ、頑張れって言ってあげたい。更新いつまでもお待ちしております、作者様のペースで十分ですので完走なさることを祈っております。頑張ってください！ (2022年7月27日 16時) (レス) @page26 id: 073ffef2d2 (このIDを非表示/違反報告)
ショートピース - この作品本当に大好きです‼︎終わり方が全くと言っていいほどわからないんですよね､､､｡1話読むごとに考察が変わっていって､ほんとに続きが楽しみすぎます｡次の更新待ってます!頑張ってください‼︎ (2022年3月5日 2時) (レス) @page26 id: 4c8fcac512 (このIDを非表示/違反報告)
明引 - わー！更新されてる！！有難うございます、気長に待ってますので頑張ってください！ (2022年2月19日 14時) (レス) id: 03af4fb6da (このIDを非表示/違反報告)
炉兎 - 更新何時までもお待ちしていますので、ご自分のペースで頑張ってください。 (2021年10月1日 15時) (レス) id: 08e88269ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2021年8月30日 23時
