▽悪足掻き７０話 ページ23
sha「Aはこの軍やめるん？」
彼が次に口を開いて飛び出たのは短いものだった。
やめて欲しいのかと問いかければ、そういうわけでは無いと、首を横に振った。両手をグッと握りしめた彼はゆっくりと顔を上げた。今度はしっかりと目があって、思わずこちらから目を逸らしてしまった。
辞める、という選択肢は無かった。
『辞めないよ。辞める訳がない。それに、今更私を雇ってくれるような場所他に無さそうだし』
sha「ま！それもそうやな！」
『…急に明るくなったね』
sha「ぇ？いや…別に、」
「辞めないならええわ」と呟いて立ち上がったシャオロンは、それだけ言って私に背を向けた。疑問符を浮かべて彼からの言葉を待っていればたった一言、
sha「早よ治して」
それだけ言って医務室を後にした。
.
ci「A〜！！復帰おめでとうな！！！」
ばっと両腕を大きく開いて私が飛び込んでくるのを待つチーノの脇をするりと通り抜けて、用意された椅子にすとんと腰を下ろす。向かいに座る総統ことグルッペンは興味なさそうな資料と見つめ合いながら椅子ごとくるくる回っている。
横でトントンがやけに調子良さそうにしているのは、恐らく昨日やっと休みを頂けたばかりだからだろう。
私が座る隣にはエミさんが腰を下ろしており、この前「嫌い」と言って以来口を聞いていないので気まずい。
机に足を置いて堂々と眠りこいているのはゾム。にこにこしながら状況を伺っているのはロボロ、ゾムほどでは無いが睡魔と戦っているのはショッピである。
ci「A？」
そう、簡単に言えばとても居心地が悪いのである。
何故この場に呼ばれたかは、それは勿論この前のチーノとの話にもあった社交界の話である。熱にうかされこの話をすっかり記憶から飛ばしていた私は、爆速で体調を治し余裕で社交界に支障をきたさない程度に回復してしまった。
こうなる事ならいっそ仮病でも使えんだったと数時間前の自分を恨んだ。
誰一人とて真面に話を進めないのを察してか、流石に危機感を持ったのか、それとも…ただ回りすぎて酔ったのか、椅子を止めた総統はやや焦点の合わない目のまま口を開いた。
gr「まぁなんだ、今回の社交界はこの面子で行く」
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りと - 凄く面白い作品です…、どこからどこまで、いや全ては総統様の掌で踊らされてるのか…初めっから、出会ってしまった時から潜む狂気を見つけられてしまった時から、夢主はこうなるしか無かったと…見てる限りもう逃げ道無くね？？夢主はもう足掻けないのか…真相や如何に (9月27日 21時) (
レス) @page44 id: ffe5a6a019 (このIDを非表示/違反報告)
菊(プロフ) - 一気見させていただきました。正直つらいです。普通に泣きました。心がもう打ちのめされて…夢主辛いよな、わかるよ、頑張れって言ってあげたい。更新いつまでもお待ちしております、作者様のペースで十分ですので完走なさることを祈っております。頑張ってください！ (2022年7月27日 16時) (レス) @page26 id: 073ffef2d2 (このIDを非表示/違反報告)
ショートピース - この作品本当に大好きです‼︎終わり方が全くと言っていいほどわからないんですよね､､､｡1話読むごとに考察が変わっていって､ほんとに続きが楽しみすぎます｡次の更新待ってます!頑張ってください‼︎ (2022年3月5日 2時) (レス) @page26 id: 4c8fcac512 (このIDを非表示/違反報告)
明引 - わー！更新されてる！！有難うございます、気長に待ってますので頑張ってください！ (2022年2月19日 14時) (レス) id: 03af4fb6da (このIDを非表示/違反報告)
炉兎 - 更新何時までもお待ちしていますので、ご自分のペースで頑張ってください。 (2021年10月1日 15時) (レス) id: 08e88269ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2021年8月30日 23時
