▽悪足掻き６１話 ページ14
鬱やオスマンにあんな態度を取ったのは事実。
エミさんも同じように言ってやろうと思ったが、全くと言って良い程できない。それどころか、全部楽になってしまおうかと保身に走ろうとさえ思った。少しだけ、楽に、なれないだろうか。
話してみようかと心が、揺らぐ。
em「もう、子供じゃないんだから」
鋭い視線が刺さった。呆れたその目は真っ直ぐに私を捉えていて、まるで自分の事様に悩んで、眉間に皺を寄せながらそれを指先で押さえたエミさんは深い溜息を吐き出した。
あ。と、心が冷えた。
やっぱり駄目か、と思った。
理解されようと少しでも思ってしまった私が悪かったんだな、と思った。
救われる事を望んでいた筈なんだけれど。いざ話したら話したで、相談相手は同情をする。心配をする。頻繁に声をかける様になる。あの子は心の弱い子だから、と。それが嫌で、必死に頑張ってきたのに。
何を今更、目の前にいる優しいエミさんに少しでも期待したんだろうか。
血迷うにも程があるなぁ。
ci「…A？」
『嫌いや』
em「ぇ？』
なんだよ。手を差し伸べてきたのはいつだってそっちじゃないか。みんな揃ってそんな顔をする。声に出したら出したで、そんなことで？と笑い飛ばす。
結局相談しなきゃよかったって後悔するのをどうして忘れてたんだろうか。けれど良かった。まだ引き返せる。
『エミさんなんか嫌いや』
彼の瞳が見開かれた。
em「なんて事を、」
『所詮、子供の戯言、って笑い飛ばしたらええやん。得意やろ、"大人"は。忙しいんやろ、自分らの仕事で手一杯やもんなぁ』
em「そんな風に思ってたんですか」
『せやで。ずっとそう、正直迷惑やったよ』
そんな事思った事無かった。ただ、中途半端に途切れるくらいならいっそ終われてしまった方が楽。早く出て行けよと思いながら冷ややかな笑みを浮かべる。
エミさんが怒った事はあっても、その後すぐに所謂仲直りをしてきた。お互い言いすぎた、と。彼の方が歳上だったし、歳下に対してムキになる様な大人では無かった。
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りと - 凄く面白い作品です…、どこからどこまで、いや全ては総統様の掌で踊らされてるのか…初めっから、出会ってしまった時から潜む狂気を見つけられてしまった時から、夢主はこうなるしか無かったと…見てる限りもう逃げ道無くね？？夢主はもう足掻けないのか…真相や如何に (9月27日 21時) (
レス) @page44 id: ffe5a6a019 (このIDを非表示/違反報告)
菊(プロフ) - 一気見させていただきました。正直つらいです。普通に泣きました。心がもう打ちのめされて…夢主辛いよな、わかるよ、頑張れって言ってあげたい。更新いつまでもお待ちしております、作者様のペースで十分ですので完走なさることを祈っております。頑張ってください！ (2022年7月27日 16時) (レス) @page26 id: 073ffef2d2 (このIDを非表示/違反報告)
ショートピース - この作品本当に大好きです‼︎終わり方が全くと言っていいほどわからないんですよね､､､｡1話読むごとに考察が変わっていって､ほんとに続きが楽しみすぎます｡次の更新待ってます!頑張ってください‼︎ (2022年3月5日 2時) (レス) @page26 id: 4c8fcac512 (このIDを非表示/違反報告)
明引 - わー！更新されてる！！有難うございます、気長に待ってますので頑張ってください！ (2022年2月19日 14時) (レス) id: 03af4fb6da (このIDを非表示/違反報告)
炉兎 - 更新何時までもお待ちしていますので、ご自分のペースで頑張ってください。 (2021年10月1日 15時) (レス) id: 08e88269ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2021年8月30日 23時
