▽落とされる７ ページ8
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tn「で、できたっ！、！」
rbr「また失敗や…」
どうやらトントンは飲み込みが早いらしい。簡単にやってのけてしまったのに対し、ロボロの方は花一つ動かすのにも苦戦していた。きらきらと目を輝かせるトントンは私とキャンバスを交互に見ながら、どうだと言わんばかりの目を向けた。…子供か。
『そういえば、君ら年齢は？』
rbr「18です」
tn「僕は19です」
トントンが19歳というのは頷けるがロボロが同い年…？なんだ、最下級生では無かったのか。
私の思考を読み取ったのか「身長見ましたね」と怪訝そうな顔をするロボロ。いや違う。私が最下級生かと思っていたのは、彼があまりに何もできていなかったからだ。決して身長なんかではない。
『君、二年間何してたんだい？』
16歳で入学して、いくら才能が無いとはいえ酷すぎる。【普遍型】とは言っても、もう少し出来て普通だ。この短時間でほぼゼロから始めたにしては、ロボロも普通より数倍飲み込みは早いのに。
ギリ、と歯を噛み締める音がした気がした。
私の言葉にトントンが黙った。
ふわりと揺れるロボロ。勢いよく手を払われて、ロボロがほんの一瞬宙に浮く。
rbr「あんたに何が分かんねん！！！」
落下防止をかけておいてよかった、と冷静に処理をしていた。彼がそう叫んだ瞬間、私と手を離した事によってキャンバスごと落ちた。キャンバスの激しい落下音の次に、下にいた生徒の悲鳴が聞こえる。
『…君は追いかける?』
tn「いや、俺はええわ…あ、すみません。ロボロが色々と。でも、ちょっと言い過ぎとちゃいます？」
『はは、彼も彼だが君も大概だ。私の何を知ってるっていうのかな？』
下から聞こえる悲鳴はなくなって、代わりに心配する声に変わった。それを聞きながらゆっくりと下へ降りていけば、草むらの中に横たわる無傷のロボロとぼろぼろになったキャンバスが落ちていた。
地面へと足をつければぱっとトントンが手を離す。
tn「…さっすが王様」
そう言ったトントンは私を見下ろして、足早にロボロへと駆け寄っていった。なんだそれ。見事な友情だね、なんて。傷が無くて良かったよ本当に。
せいぜい感謝しろ、トントンくん。
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和奏(プロフ) - めちゃくちゃ好きです…… (2022年7月23日 1時) (
レス) @page30 id: 670d6c146b (このIDを非表示/違反報告)
葛 - 帰って来て欲しい、、この作品はめっちゃ神だから、、我儘言ってごめんなさい。他でなんか言ってたらすみませんm(_ _)m (2021年4月1日 11時) (レス) id: e3a78427cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2021年1月5日 17時
