▽落とされる３ ページ4
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『…君、いつまで此処にいるの』
ut「え？クラス一緒やん僕ら」
いや、違う。お前は！S２のクラスだろ！！軽々と嘘を吐くんじゃないよまったく。
この学校はS〜Dまでのクラスがあり、Sは２クラス、他は３クラス分ずつとなっている。そのうち、私は学校トップのS１クラス。悲しい事に同い年の子はいない、私を抜けば全員19と20歳。
「！おはようございます、Aさん」
『…おはよう』
「一限は移動教室だそうです」
『そうか』
ただ何度も言うが、私は例外の【特殊型】。それにこの学校は実力でクラス分けされる為、年齢においての先輩後輩なんて存在しないのである。
力で簡単に分けられた制度は嫌いでは無いが好きでもない。「報告ありがとうな」と私の代わりに言ったのは、にっこり笑顔の鬱君だった。おかしいでしょ、お前は！お前は私の護衛というだけであって！！
早よ帰らんかい！！
ut「僕も一限外行こか？」
『お前は違うだろ』
ut「急に"王様"ならんといてや」
嫌味かそうか。首が惜しくないのかお前は。
ぎろ、と睨んでも返ってくるのは「可愛いい顔が台無し」と笑われ、頬をつつかれるだけ。平常運転なのだが、周りの目は冷め切っていた。これは引いているとかではなく、無礼だぞ鬱、という目そのもの。
学校のスイッチをどこかに落としてきたのだろうか。
『…鬱君』
そう小声で言った後、【能力】を発動させる。
刹那、淡い青色の、小さな箱が彼の頭上に形成される。何十何百とそれを見ている鬱君は、大して驚きもしない様子で、私のことを見下ろした。嫌悪や拒絶とも言い難いそれには、嫌と言うほど吐き気がする。
『弾けろ』
ﾊﾟﾝｯ、と破裂音と共に青色の箱が割れる。中から飛び出したのは冷たい水で、あっという間に鬱君をびしょ濡れにした。無言で下を向いた鬱君と、「大丈夫ですかAさん」と駆け寄ってくる数名の生徒。
クズはどっちだか。
ut「ご無礼を、お許しください」
『…拭いておけ。この場は鬱に任せる』
ut「はい、A様」
永遠と埋まらない溝を作り出しているのが自分だと気づくのは、まだ少し先の話。
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和奏(プロフ) - めちゃくちゃ好きです…… (2022年7月23日 1時) (
レス) @page30 id: 670d6c146b (このIDを非表示/違反報告)
葛 - 帰って来て欲しい、、この作品はめっちゃ神だから、、我儘言ってごめんなさい。他でなんか言ってたらすみませんm(_ _)m (2021年4月1日 11時) (レス) id: e3a78427cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2021年1月5日 17時
