▽落とされる２ ページ3
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ut「Aちゃん、よう四六時中その顔でいられるわ。僕もそのポーカーフェイス欲しい…、」
『いや君の方が得意でしょコレ』
静かな馬車に二人きり。
しかも相手はあの好青年で有名な鬱君。
地獄以外の何でも無い。鬱君を狙うファンクラブだとかにこの男を売り飛ばしたい程度には、私はこの時間が憂鬱で仕方ない。所謂、ダル絡み。頬杖をついて昔からの気味の悪い笑顔で私を見る彼は、一応これでも将来を期待されたうちの一人。
ut「うざいやろ？僕」
エスパーらしい。なんて思ったのも今日が初めてなんかでは無い。一度や二度というわけでもなく、小さい頃から彼は人の感情や些細な変化を読み取るのに長けている。どらもこれも彼の【能力】の所為なのだろうが。だからなのか、長年一緒にいる私でも稀に鬱くんに恐怖を覚えてしまうのは。
だから、少しの溝があったりして。
『今更始まった事じゃないよ』
ut「えっ酷い…あんま冷たいと幼馴染っていうて自慢して回ったろかな」
『いいよ』
クビを切るジェスチャーと共にそう吐けば、さっと顔を青褪めた彼が視界に入る。
彼はあくまでも私の護衛、そして幼馴染なんて口にした事も無い。言ったら最後、鬱君の首は確実に私が飛ばす。
ut「で、いつまでその顔でいるん？」
『それ、知ってて聞いてる？』
「なんのこと」と首を傾げる彼ほど、タチが悪い者はいないだろう。
私のこの"絶対"を貫く為には、この自分でいなければならないである。冷徹非道な絶対的強者。弱者は蹴落とし、【普遍型】は使えぬ者として扱う。他人は絶対に信用していはいけない。
そうでもしないと、この学校の上の立場として生き続けることは出来ないのである。
『それに私、全部カンスト済みなんで』
ut「はは。僕もそんなん言うてみたいわ」
鬱君は、笑わない。
．
［memo］
#鬱
18歳の【特殊型】。Aの幼馴染兼護衛。
・能力___会話した人間の"裏"を読み取る
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和奏(プロフ) - めちゃくちゃ好きです…… (2022年7月23日 1時) (
レス) @page30 id: 670d6c146b (このIDを非表示/違反報告)
葛 - 帰って来て欲しい、、この作品はめっちゃ神だから、、我儘言ってごめんなさい。他でなんか言ってたらすみませんm(_ _)m (2021年4月1日 11時) (レス) id: e3a78427cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2021年1月5日 17時
